第62話 オフコラボ feat.レベッカ・カタストロフィー #4
『よし、あと少しでこのステージもクリアだね』
『はい、数学よりは時間かからなくてよかったですね』
僕たちは数学ステージをクリアした後、理科ステージのクリアをしていた。
レベッカさまは理系が苦手みたいで最初に終わらせたいらしい。
ただ、問題を解くレベッカさまを見ていると、理系が苦手のようには全く見えない。
『お、ヤマト、サービス問題! この問題解いてみようか!』
『分かりました。どれですか?』
理科ではこのように、難しい問題はレベッカさまが解いて、簡単な問題は僕が解くように分担している。
【問題 炭酸水素ナトリウムの分解を日本語と化学反応式で答えよ】
あ、また化学反応式だ。
最初に化学式や化学反応式って言う言葉を見た時は数学と勘違いしたんだよね~。
その時にレベッカさまに分かりやすく教えてもらったので、今では化学式や化学反応式というのがある程度わかる。
『ヒントとして炭酸水素ナトリウムが2NaHCO₃ってことは教えておくね!』
『確か、前に数字がついているときはその原子がその数あるってことでしたよね?』
『そうそう!』
合ってる……だと!?
最初は全く理解できていなかったのに!?
教師がいいと、馬鹿でもここまで成長できるのか……
俺、ヤマトよりも馬鹿になったかもしれない……
『で、炭酸水素ナトリウムは、炭酸ナトリウムと水でしたっけ?』
『ここからはノーヒントね!』
『わ、分かりました! とりあえず炭酸ナトリウムと水として炭酸ナトリウムが……確かNa₂CO₃……かな? で、水がH₂O! この二つを足すと……Na₂H₂CO₄! ……あれ? 合わない……!?』
『惜しい!』
惜しいけど普通にすごくない?
これが一時間前まで化学式すらわからなかったやつか?
あ、これは完全にヤマトより馬鹿だと言えるわ!
あと少し! がんばれヤマト!
『えーっと、炭酸水素ナトリウムが2NaHCO₃だから……Na₂H₂C₂O₆になる! それで、あとたりないのは……CO₂!』
『うんうん! それで!』
『CO₂は確か……炭素と酸素の2つで、この2つを合わせると、二酸化炭素! つまりこの式は炭酸ナトリウムと炭素と水の3つの物質で出来てる!』
『それじゃあそれを答えに書いてみよう!』
『はい! 答えは【炭酸水素ナトリウム=炭酸ナトリウム+二酸化炭素+水 (2NaHCO₃=Na₂CO₃+CO₂+H₂O)】でどうですか!?』
回答を書き終えると、僕の答えに大きな赤丸が書かれる。そしてモンスターを倒した。
つまり正解!
レベッカさまのヒントがあったとはいえ、問題を解くことができた!
おお!
すっげぇ!
これ、頑張って勉強すれば高校受験合格できるんじゃない!?
頑張ってるヤマトを見てると、自分も頑張ればできそうな気がしてくる!
『あ、リスナーの皆様。応援ありがとうございます! 何とか解くことができました!……どうして炭酸ナトリウムがNa₂CO₃になるか理解できてませんけど……』
『それでいいんだよヤマト! 理科は暗記をすれば解くことができるの。理科がまったくわからない人は暗記をしない人か、それ以前に勉強しない人のどっちかなんだから! あ、でも理科全部が暗記ってわけじゃないからね! しっかり勉強しないといけないこともあるからね!』
『はい、今後必要になるかもしれないので、レベッカさまが言われた言葉は心に刻んでおきます!』
『あはは、それは少し恥ずかしいかな……』
一ヶ月、いや数時間前までは全く分からなかった問題を解くことができるのってこんなに気持ちいんだ……。
『それじゃあこのステージクリアしたらおやつにしようか!』
『え、大丈夫なんですか? おやつを食べる時間もったいなくないですか?』
『……それもそうだね。よし! 一人がおやつを食べながら、もう一人がゲームを進めていくのはどう?』
『良いですよ。ご主人様たちもいいですか?』
良いぞ!
問題なし!
なんか普通にオフを過ごしてる二人みたいになってきてる気がする……
先は長いからね。糖分をしっかりとらないと!
『ということで、レベッカさま。このステージが終わったらおやつを食べながらゲームしましょうか』
『うん! よーし、一気にラストスパート、行くよ!』
そこからは圧巻の速度で進んでいった。
問題が出てから二秒立たずにレベッカさまは問題を解いていき、ラスボス戦前まで一問も間違えずにクリア。
ラスボス戦に関しては、難問化は間違えていたけど、ラスト問題でボスを倒してステージクリア!
配信開始してからおよそ4時間。
2ステージ目クリア!
『さてと、おやつ何かあったかな~?』
……そういえば、父さまからお土産もらってるんだった。
『レベッカさま、僕のカバンの中に手作りのお菓子がありますので是非食べてください』
『え、良いの!?』
『はい。父さまが作ってくれたクッキーです』
『ヤマトのお父さんって料理できるの?』
『できますよ。確か家庭科の成績は常にトップだったって母さまが言ってました』
『すごっ!』
マジで!
ヤマトパパの意外な一面!
Kaede:
あー、義明さんよく収録にお菓子とか持ってきてくれるからね。それがめっちゃ美味しいんよ!
『あ、三条ヶ原楓さま。お疲れ様です』
『……えっ!? 嘘! 三条ヶ原楓って声優の楓さんデスか?』
『そうですけど……え、なんで片言?』
『か、三条ヶ原楓さん初めマシて。私、ガーデンランド所属FC1期生のレベッカ・カタストロフィーと言いマス! あの、いつも三条ヶ原楓さんが演じているアニメを見させてもらってマース!』
Kaede
¥10,000
ありがとう! 私レベッカさんの配信を見るのは初めてだけど、とても独特で面白いよ! 今日はヤマトのことよろしくね!
『はい! 任せてくだサイ!』
レベッカの配信にガーデンランド以外の有名人が来るのって初めてじゃね?
レベッカの配信長らく見てるけど、先輩がスパチャ送っても普通に対応してるのにここまで焦るの初めて見た。
てか、え。ヤマトとどういう関係?
ヤマトの配信見てない人には、三条ヶ原楓がいる理由の見当つかないだろうな……
『楓さま。楓さま、また遊びましょうね』
『えっ、ヤマトって楓さんと遊んだことあるの!?』
『はい。月曜日にヴァリアブル・ランドで獅喰蓮さんやギャイ先生と一緒に遊びました』
『え、二人とも有名人すぎない!?』
『あー、いろいろとあったんですよ。火曜日にその時のこと話したので是非僕のアーカイブ見てください』
『そうだね。ヤマトの動画や配信は見たけど、火曜日のやつだけ見てないや。耐久終わったら見るね!』
『僕のいないところでお願いしますね。それじゃあ次のステージは……国語に行きます! レベッカさんはおやつ食べといて休んでください。僕の本気見せますので!』
『それってカンニングじゃないよね?』
『違います! まぁ見ていてくださいね!』
レベッカさまからコントローラーを受け取り、国語を選択する。
『それじゃあ行きますよ。僕の本気はこれです!』
【問題 次の漢字の読みを書きなさい】
【1.将来の『夢』を語る】
【2.技術者としての『株』が上がる】
【3.『宇宙』から帰還する】
【4.『綿密』な計画を立てる】
【5.『演劇』の脚本】
うん。
やっぱり、読みを書くのは簡単!
【漢字を書け】って言う問題だったら解けない自信はあるけど、漢字から読みを書く問題ならとける自信がある!
『えーっと、これの答えは『ゆめ』、『かぶ』……かな? 『うちゅう』、……これは木綿豆腐の『綿』と秘密の『密』で『めんみつ』ですね! 最後は一番簡単です。『えんげき』ですね!』
1から順に【『ゆめ』『かぶ』『うちゅう』『めんみつ』『えんげき』】と記入すると、それぞれの答えに赤丸がつけられる。
これによりモンスターは倒れレベルアップ!
おお!
ヤマトでも読みなら答えられるか!
書きだったら絶対に答えられないな……
流石に最初は簡単だな
『ヤマト、普通にすごいね。私が日本に来たときは難しくて全然解けませんでしたよ』
『いや、レベッカさまは外国出身なんだからそれが普通ですよ』
入国してすぐに漢字の問題を楽々に答えられたら、答えられない日本人は赤っ恥だよ。
でも今回の問題は簡単でよかったかな。
もし、知らない漢字が出てたら答えられなかったと思う。
特に『綿密』!
僕が買い物をする側だから、豆腐の種類として『綿』を覚えてたからよかったけど、買い物をしてなかったら絶対に答えられなかった!
『それじゃあ次の問題に行きたいと思います!』
すぐに他のモンスターとのバトルが始まった。
【問題 次の漢字の読みを書きなさい】
【1.うぐいすの鳴く『梅林』】
【2.『勤勉』な仕事ぶり】
【3.野山を『散策』する】
【4.小説家の住んでいた『旧居』】
【5.多大な『貢献』を残す】
『……はい?』
急に難しくなってない?
え、分かるの1個、自信ないのが1個。残りの3つは分からないよ!
と、とりあえず分かるやつから解いていこう!
『えーっと、3番は多分『さんさく』……ですかね? 『ちらさく』でしたっけ? ……ごろ的に言うと『さんさく』だと思うんですよね。5番は『こうけん』です。ニュースでたまに見るので覚えました。あとの3つは分かりません』
とりあえず【『さんさく』、『こうけん』】のところだけ埋めて他の問題に集中しよう。
1番は『うめ』と『はやし』……『うめはやし』だと直球すぎるよね。
2番は勉強の『べん』だってことは分かるけど、前の感じは『難しい』だったような。でも少し違う気がする。
4番は完全に分からない。住んでいたってことは家って意味だと思うけど……あ、これ過去形ってやつじゃん。
……ダメだ、全く分からない!
『ヤマト、時間見た方がいいよ』
『え、あと10秒しかない。ここはもうあてずっぽに!』
急いで残りの答えも書き入れる【『うめばやし』『むずべん』『さんさく』『ぜんてい』『こうけん』】。
赤丸は『さんさく』と『こうけん』に着けられ、他の問題は間違えてしまい、僕自身にダメージが入ってしまう。
そして、相手モンスターは【『ばいりん』『きんべん』『さんさく』『きゅうきょ』『こうけん』】と入れて全問正解、僕はさらにダメージを負い、一瞬で残りHPはほんの僅かとなった。
惜しい!
あと少しだった!
急にむずくなったな!
1と4以外は解けた!
『さてと、ヤマトも頑張ってたし、私も頑張ろうかな! 得意科目!』
『はい、頑張ってください。レベッカさま!』
僕はコントローラーをレベッカさまに託し休憩に入る。
ここから、国語が得意な外国人の快進撃が始まった!
レベッカさまが国語の問題を解き始めてから早20分。
すでにラスボスのいる城の中に突入していた。
理系の問題は早くても1時間もかかっていたのに。
見ていた僕とリスナーは驚きの声意外出ない。
何があったかというと、問題を見て理解するまでが早すぎる。
書きの問題では、カーソルを合わせて文字を書かないといけない。
当然問題を見て理解する時間。書くための時間が必要になる。
だけどレベッカさまは問題を見てすぐに答えを書き始める。
文章問題に関しても、抜粋して出されてはいるが、重要になりそうな文を見つけ、問題を読み、その分に書かれていることを打ち込む。
時間にしてわずか1分。
これにはレベッカさまのリスナーも驚きの声しか出なかった。
そんな状態でレベッカさまは立ったのに10分でボスのいる城に、突入していた。
『いやー、流石にボスの城となるとモンスターのレベルも上がってくるね。問題理解するのに数秒かかってしまうよ。ダメだね、これじゃ! ヤマトもそう思うでしょ?』
『いや、僕はまず問題を理解するのに数分かかってしまうので問題ないと思いますよ? 皆様もそう思いますよね?』
うん。
このゲームって受験時間である60分を目安に作られてるから、問題ないでしょ。
むしろ前までのが時間かかってたと思う。
特にヤマトがね……。
『……皆さんは高校受験で分からないものがあったらどうしてますか?』
普通に飛ばして分かるやつを解く
飛ばす
先の問題を解いて、残り時間で書いてない問題を解く
あてずっぽうで書く
……やっぱりそうなんだ。
僕高校受験で分からない問題に数十分使ったりしちゃったから、時間内に解き終わらなかったんだよね。
『あ、レベッカさまが国語のラスボスに到達しました』
『国語は得意だからね。本当は20分で終わらせたかったんだけど、私が始めて25分くらいたってるよね? まだまだだね』
『普通に早いと思いますよ』
僕だったら確実に1日以上はかかっちゃう。
レベッカさまがいたからこんなに早く終わることができただけ。
そう思うと僕ってあまり何の役にも立ってない気がするような……。
……いや、「気がする」じゃなくて本当に何の役にも立ってない!
『よし! これでラストだ!』
レベッカさまが最後の問題を解き、ラスボスはすぐに倒れてしまった。
それと同時にクリアタイムが表示される。
【クリアタイム 40分54秒】
レベッカさまがかけた時間が約26分くらいだから……僕の時間は14分。問題を解いた数は2問なのに、ゲームを進めたレベッカさまとほんの数分しか変わらない。
『思ったよりも遅かったね』
『いやいやいや、普通に早すぎると思いますよ! 先ほどコメントを見ましたがこのゲーム60分目安に作られているみたいですし、レベッカさまの時間は早い方です! 普通にすごすぎますよ!』
『そ、そうかな?』
うん、普通に早かった。
レベッカしゃべりながらしてはいるけど、解説する暇がないくらい早いからな。
一緒に解こうと思っても、理解する前には問題解いてて解けない……。
早すぎる
コメントにも『早い』などが流れる。
『それでレベッカさま。僕レベッカさまが解いている間に思ったんですけど、この耐久配信にあんまり関われてないような気がするんです』
『え、……あ!?』
確かに……
ほとんどレベッカが解いてる。
ヤマト様がずーっと喋ってるから気づかなかったけどよく考えると、ほとんどレベッカさんが解いてた……。
よく考えたらこれ、耐久配信じゃん!
『なので、僕も一人で問題を解いて、ラスボスを倒したいんですけど……』
『そうだよね! 安心して! 分からないところがあったら私が手伝うから!』
『ありがとうございます! それで、相談なんですけど、このゲームって問題の難易度を変えることって出来るんですよね?』
『うん。受験からテストまで何でもできるよ!』
『あの、僕が一人でやる問題は歴史の小学生テストでいいでしょうか?』
『良いよ。そもそも、最初の難易度を高校受験レベルにしていただけで、レベルを変えても問題ないからね!』
『ありがとうございます!』
僕が一番得意と言える教科は社会!
その中でも歴史と地理ができる。
中学の時は得意な場所が出なかったから全然点数が取れなかったけど、小学生ではそこそこ取れてたし、出てくるところは有名どころが多かった気がする!
多分問題ない!
大丈夫か?
ヤマトでも歴史くらいならできるでしょ
いやいやいや!?
レベッカリスナーは知らないと思うけど、ヤマトの中学での最高得点は判明している中では理科の8点
中学では30点以上取ったことないんだよ!
はぁ!? ヤバすぎるだろ!
流石にそれは……
だからこそ、ご主人様一同はさっきの理科の答えに驚きを未だ隠せてない。
親衛隊はヤマト様の成長を見れたことに涙を流しています!
『あ、でも僕が解くのに時間が多くかかるかもしれないので、先に他の教科を進めてもいいですか?』
『全然いいよ! せっかくだし、次は理科Ⅱに行こうか! 理解Ⅰは科学系が多かったけど、Ⅱは生物系だからヤマトでも解ける問題は多いと思うよ』
『それなら行けそうです。中学時代は理科の生物の方が解けていたので。なぜかは分かりませんけど』
中三の理科8点は生物と選択問題で勝ち取った8点だからね。
どれも一点だったけど……。
『なら最初の方は解いてみようか。あとの方は私が解いていくからね』
『はい!』
ゲームをスタートすぐにモンスターと戦うことになった。
どの教科でも最初の方はレベル1なので、簡単な問題しか出てこない。
僕にとってはこれが一番ありがたい。
【問題 人が呼吸をするために必要なものは?】
これはいけるだろ!
これがないと人間はおろか、植物も生きていけない
……空気とか答えないよね?
本気で解けよ!
『さすがにこれは分かりますよ。答えは酸素、ですね!』
答えに【酸素】と書くと赤丸がついた。
流石の僕でも【空気】なんて答えたりするほど馬鹿じゃない。
『最初の方はヤマトでも行けそうだね』
『はい。これなら簡単です。次の問題も行きますね』
【問題 植物が光合成をするとき、気孔から何を取り込み、何をはきだす?】
『……気孔って何ですか?』
初めて聞いた。
なんかアニメで出てきそうな技の名前。
『気孔って言うのは、葉の表皮にある小さな穴のことだよ』
『そこから何を取り込んで、何をはきだすのかですね……』
これは少し難しいな
難しいというよりも間違いやすい感じじゃない?
覚えたての頃は呼吸とごっちゃんになったの覚えてる。
呼吸は習わなくてもある程度は分かるけど、光合成は習わないと分からないよな
『僕の考えを話すと、ヒントは問題文にあるんじゃないかなと思うんですよね』
『ほお、それで?』
『最初の問題で人の呼吸を書いた後に植物の光合成は、間違いを狙ってのものだと思うんですよ。そして、植物は呼吸をしません!』
『うんうん、それで?』
『つまり、この問題では呼吸と同じことを書かせようとして来てるんだと思います。だけどそれがひっかけで、本当は呼吸と逆のことが正解なんですよ。なので答えは……!』
【二酸化炭素を取り込み、酸素をはきだす】と入れると、赤丸がついた。
そしてモンスターを倒す。
『やったー!』
『うん。正解だけど、1つだけ間違いがあったね』
『……え?』
喜ぶもつかの間、完璧だと思っていた考えが間違いだったことに驚いてしまう。
『リスナーさんは分かるかな?』
呼吸
呼吸するよ
植物がするのは光合成と呼吸
植物がするのは呼吸だけじゃないよ?
『……マジですか』
植物って呼吸するの?
え、光合成だけするんじゃないの?
『ヤマト、植物は光合成だけをするって言ってたけど、光合成って光を吸収するんだよ。光がない時、植物はどうやって生きているの?』
『え、……あ』
ごめんなさい。植物の皆様。
僕の考えはあなたたちを死なせてしまう考えでした。
『光合成だけしても植物は生きていけない。また一つ賢くなったね!』
『はい』
今日だけでヤマトの学力はだいぶ上がったんじゃないか?
それと同時にレベッカの評価も上がっている気がする。
レベッカがここまで勉強できるなんて初めて知った。
いつも楽しそうにゆっくりこのゲームしてるからな……
教師がいいと馬鹿でも、頭がよくなる。俺たちも新たな雑学を一つ学ぶことができた!
『よし、先に進もうか!』
『はい……あ、モンスターとバトルがはじまりました』
思ったよりも理科Ⅱはモンスターが多く、すぐにバトルが始まってしまう。
『理科Ⅱは生物だからね。他のステージよりもモンスターが多いんだよ』
『ああ、だから何ですね』
レベッカさんと話しているうちに、問題が始まってしまう。
【問題 セキツイ動物の種類を5つかけ】
『……全く意味が解りません。レベッカさま、チェンジでお願いします!』
『うーん。……私がヒント出すからもう少し解いてみようか……って言いたいところだけど、これは完全に暗記問題だからなぁ。仕方ない、私が解くね!』
『お願いします!』
レベッカさんにコントローラーを渡して、僕はコメントを見る。
両生類!
爬虫類!
鳥類!
これは完全に覚えないとダメ!
両生類!
哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類!
コメントには答えがすでに書かれており、一度見ると「ああぁ!」と納得してしまうものしかなかった。
レベッカさまも【哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類】と入力し赤丸がついた。
『さてと、ここからは難しくなりそうだから、ヤマトは何か気づいたことがあったら私に教えてくれる?』
『はい、分かりました!』
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