第21話 第1章 異世界到着 17
「それで構わない。」
「『世界を照らす光の神よ、彼の者に力を与え給え』」
ラーテイは武器スキルの杖術の文字と無属性魔法の召喚魔法の文字に触れる。 俺のステータスパラメーターの所持スキルに杖術の文字が浮かび、所持魔法の生活魔法の下に召喚魔法の文字が浮かび上がった。 先ほどの生活魔法を取得したときには取得した魔法の文字が消えたのだが今回はそのまま残り、その文字の横に新たに文字が浮かび上がってきていた。 杖術の横には黒文字で『杖波』、赤文字で『強打』と『魔法威力増加』、召喚魔法の横には黒文字で『
「一覧に新たに文字が浮かんで来たんだが‥‥‥」
「説明をしてませんでしたね。 杖術を取得すると杖を使って戦闘すると熟練値が上がり、熟練値が一定数値まで上がるとレベルが上がります。レベルが上がると扱いが上手くなり、一定数値まで上げると左の赤文字の付随スキルが開放されていき青、黒、黄文字に変わっていきます。 そうなったら取得が可能になり、ここで付与を受けることが出来るのです。 召喚魔術の場合は『魔物召喚』を取得しないと魔法が発動しませんね。 祭壇の上に猪得に必要な献金表が御座いますので参考にして下さい。」
別料金が要るのかよ、最初に言ってくれよな! 俺は文句を言いたい気持ちを抑えつつ祭壇の上にある献金表とよばれる紙を覗き込んだ。 無属性魔法の生活魔法自体は無料で各6種は大銅貨1枚で、防御魔法、回復魔法、時空魔法、召喚魔法は大銀貨1枚、補助魔法は銀貨5枚、属性魔法の火、水、風、土魔法が銀貨5枚で光と闇魔法が大銀貨1枚と書いてある。 俺が取得した召喚魔法の付随魔法は『魔物召喚』が大銀貨1枚、『精霊召喚』が金貨1枚。『悪魔召喚』が大金貨1枚と書いてある。 属性魔法もそれぞれ初級と中級と上級に分かれており、初級が2種類、中級が2種類、上級が1種類有るらしい。 初級の安い方でも銀貨5枚で高い方は大銀貨1枚である。 上級魔法なんて大金貨1枚だと! 資金が潤沢な奴にしか取得できないだろうな。 これで魔法を使う度に触媒として魔石を使うのだから、専業魔法使いはお金が無いとやっていけなんだろうな。 杖術は銀貨3枚で『
「なぁ、ラーテイ。 これだけ資金が要るなら冒険者や傭兵になるのは難しいのではないか?」
「銅ランクの冒険者はスキルや魔法なんて持ってませんよ。 格安の武器や強化靴だけでダンジョンに潜って魔物を狩り、生活費を稼いでるのですよ。 冒険者の3割強が銅ランクで、その多くの者が生涯を銅ランクで終えるでしょう。 向上心が有るものは鉄ランクに1~2年ほどで上がりますからね。 4割ほどが鉄ランク、2割ほどが銀ランク、数%が金ランク、ダイヤランク以上は1000人も居ません。 鉄ランクに上がってから中階層に潜るようになるまでに、武器スキルや魔法のメインと付随を取得できる資金を貯めるのが一般的ですね。」
低階層に居る魔物は、よほど弱いようだ。 定番のスライムなのだろうか。 最近の異世界ファンタジーではスライムをテイムして従魔にするのが流行りだが、テイムスキルは無かったな。 召喚で出てきたら従魔にして愛でようではないか! 折角、召喚魔法を取得したのだから『魔物召喚』も取得しておこう。 杖術の『杖波』もついでだから取得しておくか。
「『魔物召喚』と『杖波』を取得するよ。 他に取得したら良いと思うスキルか魔法はあるかな? それと、この『魔物召喚』の文字の横にある○5とは何だ?」
「取りあえずは、それだけで宜しいかと思います。 その記号は『*』が微小魔石 『○』が小魔石 『◎』が中魔石 『●』が大魔石が必要と言う事で、数字は必要な個数です。」
魔物召喚には小魔石が5個必要なのか。 どれくらいの時間召喚できるか、何を召喚できるかによって使い勝手が変わるな。
「では、お願いする。」
ラーテイは例の呪文を唱え俺のステータスウィンドウの『魔物召喚』と『杖波』に触れる。
「そう言えば、冒険者職業って何のことだ? 2つもあるようなのだが。」
「ステータスウィンドウの冒険者職業の右の空白に触れてみてください。 触れると現在選択可能な職業が出てきますよ。」
言われるままに空白の科挙に触れると『
「基本、拳闘士は全員に出ます。武器を持たずに戦うことに優れた冒険職ですね。 戦士は武器を所持していると現れる職です。 生活魔法以外の魔法を所持していますと魔法使いの職は必ず出ます。 ユグ様は召喚魔法を取得されたので召喚士の職が現れたのでしょう。 2つ目の空白は所持する武器にとって表示される職業です。 ユグ様は短剣をお持ちだと言う事ですから『
俺は1つ目の空白を召喚士にして、2つ目の空白に杖士を選択した。
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