コアラが大好きな僕 ぬいぐるみ

狼男

KAC20232

 これはオーストラリアにいったときの話だ。

ホストファミリーの家に2週間滞在し、帰るときにコアラのぬいぐるみをもらった。そのコアラは服を着ていた。そして服にオーストラリアの国旗の刺繍が入っていた。

 オーストラリアの観光バスが途中で故障した。

それのお詫びにコアラの人形をもらった。

ブリスベンの現地の学校サンシャインビーチハイスクールで別れるときもコアラのぬいぐるみをもらった。

友達のお土産にもコアラのぬいぐるみを買った。

コアラのぬいぐるみを合計で5体あった。そのうちの3体は友達や親戚の子に渡して、2体は自分で所有することにした。

ホストファミリーと離れたのは辛かったが、コアラがそばにいると癒された。

ここまでは高校生の時のお話。

 大学生になってから、2体のうち1体のコアラのぬいぐるみをリュックにつけてから通うようになった。すると、サークルのメンバーの女子受けが良かった。

合うたびに「コアラの人形可愛いね」と褒めてもらえるのだ。

これもホストファミリーのおかげだ。そのときにコアラをもらったオーストラリアの経験を皆の前で語るチャンスでもある。

 コアラを触る女子の後輩もいた。

「先輩、このコアラ可愛いですね。」

お気に入りの後輩だったので、もっと触ってもいいと思った。

コアラからしたら、知らない人に触られて驚いただろう。自分のトレードマークにもなっていた。

コアラをラインやインスタのプロフィール写真にすることもあった。

これは友達と遊びにいったときのことである。リュックにつけていたコアラの糸の部分が取れてしまった。

 それに気づかず、そのまま友達と別れた。

 つまり、友達の車に乗せっぱなしになったのだ。

しかし、友達は親切だったので、コアラが落ちてることを教えてくれた。ちゃんと自分のもとに帰ってきた。

 リュックのところにつけてでかけていると、もちろん色落ちとか傷みも出てくる。

ぬいぐるみのカバーケースを買った。しかし、一回も使わなかった。コアラは最後捨ててしまった。

どこかの記事で、人からもらったものもいつかは処分したほうが良いと。そしてそのとき、統合失調症にかかっていた。気分も悪く、ホストファミリーが苦しんでいる表情が突然浮かんできたのだ。

 コアラを1体捨てることでそれがおさまった気がした。結局1体を捨ててしまった。

ホストファミリーの形見でもあったから残念だった。しかし、でかいコアラだけが残っている。

 それはきちんと下宿先に持っていっている。

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