第12話
病院のスタッフたちは俺に精神科のある病院への転院を提案した。しかしおばあちゃんのなされようにショックを受けていた俺にはその提案に乗ることができなかった。手足の自由を奪われ、ベッドに縛り付けられ、個室に閉じ込められている。そんな状況に耐えられなかった。
「家に連れて帰ります。」
その選択肢に有効だったのは俺の母親だった。高校生の俺一人ならおそらく自宅退院は許されなかっただろうが、俺の母親がいることで病院関係者はほぼ全員納得してくれた。俺は生まれて初めて母親の存在に感謝した。
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