第7回 腰痛改善の目的で、流行りの『スタンディングデスク』を試してみた結果(実体験)

スタンディングデスクを試しに使ってみての体験談です。

私自身が腰痛持ちであるため、自分に効果があるのであればうちの治療院の患者さんにもオススメしてみようかな? と思い、試すことにした次第です。




◆私はコレで腰痛になりました


私の腰痛、かなり昔からです。

発症当時はデスクワークの会社員でしたので、仕事を頑張りすぎて腰痛に……と言えればいいのですが、そうではありません。


ゲームをやりすぎて腰痛になりました。


いやー。まあ、情けないことです。

当時リネージュというMMORPGにハマっていまして。

数年間、平日は朝早起きしてプレイ、会社から帰ってきてから寝るまでプレイ、そして休日に至っては朝から晩までプレイという廃人生活を送っておりました。

(そんなにハマるくらい素晴らしいゲームだったわけですけど)


もちろんこれで体を壊さないわけがなく。

最初は腰が少し重いかな? という程度でしたが、次第に痛みが出てそれが強くなっていき、背中や臀部にも痛みが波及していきます。

しまいには右太腿の皮膚感覚が鈍くなったり、右足の指にしびれが出てきたりして……


Ω\ζ°)チーン


整形外科に行ったら「ゲームは控えるように」と怒られました。


その後はあん摩マッサージ指圧師になって腰痛を改善させる立場になりましたので、自分でもストレッチ等の運動療法を実践しており、改善傾向にはあったと思います。

が、やはり手遅れの域に行っていましたので痛みはありますし、パソコン作業もゼロではありませんので、そのときはやはりキツさを感じていました。


前置きが長くなりましたが、私の場合はこのような経緯・状態でした。




◆コロナ禍で注目されるようになったスタンディングデスク


「腰痛にはスタンディングデスクがよい」


近年よく世間でそう言われるようになりましたね。特にコロナ禍になってからは、在宅ワークをする人が増えて注目されるようになったと思います。


あまり知られていないようですが、立っているよりも座っている姿勢のほうが、腰にかかる負担は大きいです。


【参考:椎間板の内圧】

 横臥位(横向きで寝る) 75

 立位 100

 座位 140

 座位で前傾 185

 ※立位(普通に立っている姿勢)を100とする


よって、世間様のスタンディングデスク推しは理にかなっていると言えます。


これは試してみるしかない――。

ということで、私もスタンディングデスクを使ってみることにしました。




◆ネットで売られているものは地雷が多そうだった件


いきなり高いものを買って「効果ありませんでした」は悲しいので、今回かなり安価なものを買っています。

昇降機能などはなく、サイズは幅80cm奥行60cm高さ98cmです。


具体的にはコレです。

https://store.shopping.yahoo.co.jp/maxshare/ys-a18254.html

※アフィリエイトではありませんので誤解のないようお願いします。笑


奥行き60cmのものを探すのには少し苦労しました。

値段が安いものは奥行40cmくらいのものが多いです。ノートパソコンだと十分なのかもしれませんが、デスクトップパソコンだとモニタとの距離が近くなりすぎで厳しいです。多分目が疲れます。

あとは口コミで「揺れます」などと書かれている商品もあるみたいなので、そのあたりも買う前にチェックしたほうがよいのかもしれません。


ちなみに上記のリンクの商品、組み立てるのが結構大変です。私は一時間くらいかかりました。

値段が安い割には重厚でしっかりしているなという感じでした。机の足にアジャスターも付いているので揺れもありません。

ただ高さが調整できないタイプなので、身長次第では合わない人も出てくるかもしれません。参考までに、私は身長169cmで「んーまあ、丁度よいかなあ?」と感じました。




◆初日から感じた効果


で、さっそく効果のほどなのですが。


「おおっ!?」


という感じでした。

もう使用開始のその日から、腰が楽でした。

あれほど座っていると痛くなっていた腰が、スタンディングデスクでは痛くありません。びっくりするくらい楽にパソコン作業ができました。


背中も痛くなりません。肩や首もコリを感じません。

一切の誇張なしです。

本当に上半身が楽です。


これ、私のような根の深い腰痛でも解消されたので、地球上の腰痛持ちの皆さまはみんなスタンディングデスクにしてしまえばよいのでは? と、そんな気さえしてしまいました。


ですが…………




◆代わりに……


……代わりに、脚が痛くなりました( ̄▽ ̄;)


具体的には、私の場合は『膝』と『踵』が痛くなりました。

座らないわけですので、きっと電車の中で立ちっぱなしだったときと同じような感じになるという覚悟はありましたが……。

最初の数日は想像以上に痛くなり、大丈夫か? と不安になりました。


ということで、対策。


①クッションが利いている部屋用のスリッパを使用する

②作業がはかどっていても一時間に一回は必ず机を離れ、2~3分座るか寝転がるかして休む


これでだいぶ楽になりました。

特に踵はまったく痛まなくなっています。


膝の痛みについては、この記事を書いている今(2023月3月9日現在。使用開始から約10か月が経っています)でも起きます。

さすがに体がアジャストしてきたのか、使用開始当初のような痛みにはなりません。が、作業時間が長くなってくると膝がしんどくなってきます。


ただ私の場合は学生時代ずっとテニスをやっていて膝にもダメージが蓄積していたので、それが関係しているのかもしれません。


脚が疲れたとき用に、スタンディングデスク用のハイチェアを買ってもよいのかもしれませんね?




◆長期で使用したときはどうなるのか未知数


そして気になることがもう一つ。

前述のとおり私はまだスタンディングデスクを使って約10か月であり、一年も経っていません。

ということは、


今後十年、二十年と使い続けたときにどうなるのかは未知数


なのです。

デスクワークが立ち仕事、しかもあまり脚を動かさない立ち仕事になるわけですから、ながーーーーーい目で見れば、もしかしたら何か弊害はあるのかもしれません。

真っ先に思いつくところですと、


下肢静脈瘤が発症しやすくなったりしないだろうか?


ですとか。


スタンディングデスクが流行り出したのはごく最近ですし、おそらく普通のデスクとの長いスパンでの比較データはないと思いますが、長期にわたる使用で率としてはアップしそうな気がしてしまいます。


まあ、下肢静脈瘤は良性の病気ですし、ときどき机を離れて休憩し脚をリフレッシュする運用である程度予防はできるような気もしないでもないですけど。どうなのでしょう。




◆まとめ


まとめると、こんな感じです。


①スタンディングデスクを使うことで、腰、背中、肩は楽になった。

②代わりに膝と踵が痛くなった。踵は部屋用スリッパで解決。膝はまだ痛いがそれは私の膝がもともとよくなかったためかもしれない。

③データがないので証拠はないが、長い目で見ると下肢静脈瘤のような立ち仕事の人に好発するような病気になる可能性が上がったりしないだろうか? という不安はある。

④②と③を考えると、ルールを決めて脚を休ませながら使ったほうがよさそうな気がする。スタンディングデスク用のチェアを買うのも手かも。

⑤安いスタンディングデスクは天板の奥行が40cmしかないものがあるので、デスクトップパソコン組は要注意。60cmはあったほうが良いと思う。あとは買う前に口コミもしっかり見たほうがよさそう。


ちょっと歯切れが悪くて申し訳ありませんが、腰が痛くて困っている人にはオススメできると思います。

ただし休憩はきちんと挟んだほうがよいかと!

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