第18話 Journey of shame must go on
亜種白路にはセブンティーンズと言われる銅河原特殊部隊とイレブンスと言われるSWLカンファレンスをトップとした鉄原野特殊部隊がいる。
セブンティーンズは百舌鳥柄遺伝子やKTCを主体とした組織だからMjustice-Law家が何者であるかということを知らない者も多かったがSWLカンファレンスをトップとするイレブンスはその奴隷制度的な組織体系からたとえ末端であってもMjustice-Law家とは何者であるかを知っているものが多かった。
Mjustice-Law家はスカーニーが身動きがとれない状態であった分、ビルとセバスチャンがイレブンスとセブンティーンズに対して応戦していた。
BRONZE-FROzenはイレブンス応戦専門特殊機関としてセバスチャンによって1964年に組織された。現在の中核メンバーである中国の劉、ロシアのイワン、ポルトガルのロレンツォ、インドのダミニ、ブラジル国籍キューバ生まれのジゼル、それからイランのラムジ、彼らはセバスチャンとThroenで出会って今もThroenに所属している。広義では帝冠任務者と言えるかもしれない。
セブンティーンズ応戦専門特殊部門を組織するためにImmunity of steel略称IOSが定期的に会議を開くようになったのはめぐみが生まれてすぐだった。1987年にはビルにスチュワートが生まれ、セバスチャンにセオが生まれたから会議は当初想像していた以上に和やかな雰囲気になることも多かった。これは彼らにとって何よりの救いだった。
セブンティーンズへの応戦は長年苦戦を強いられた。2012年、セオとスチュワートは25歳となり彼らは自ら志願してIOSの独立主力部隊として従軍することとなった。
セオとスチュワートの独立主力部隊はすぐに威力を発揮した。
難攻不落といわれた亜種白路オリジナルセブンティーンズもセオとスチュワートに似せた造形物を量産するようになったからだ。
「この体制を維持すれば包囲網を築ける」
スチュワートも入国を試みたが幾度も跳ね返された。ビルの家系はめぐみとの血脈が薄い。となると、家同士の結びつきも婚姻というかたちになりかねない。本人同士の婚姻もそうだが、それ以前に接触そのものも絶対に回避したかった。他方、亜種白路オリジナルセブンティーンズは日本語という言語で牙城を守っている。日本語の中ではスチュワートに似せた造形物が婚姻を匂わせてはその存在感を維持していた。
「ジェラルド麻野はカナリヤの孫だからね」
スチュワートにとっては一番腹立たしい事実だった。そんなやつが自分のように振る舞っていることがスチュワートにとっては自らを侮辱されているように感じたのだ。
「俺が今もセオよりもめぐに会えないのはジェラルド麻野のせいだと思っている」
スチュワートは自らの恨みも含めて攻撃をさらに激化させている。
「10月28日まで、あらゆる面で俺はジェラルド麻野を攻撃する。あいつの内臓が飛び出しても俺は撃つことをやめない」
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