第2話 私有金庫の鍵

「卓、お前、志碧に会ったんだって!?」

目が覚めて階下に行くと、基実くんと帝都がいた。珍しい。と同時に不愉快な気分になる。

「会ったよ。だから何?」

「俺、正良さんに連絡してくる」

「何をそんなに慌てる必要があるの?今までだって会うことあったじゃんか」

「デイムーンは?お前、最近デイムーン見れた?」

帝都の目は俺の目にそっくりだと姉ちゃんは喜ぶ。その目に睨みつけられている時の俺の気分なんかわかりもしないくせに無邪気に喜ぶ。それが俺をどれだけ不愉快な気分にさせているか。


日中に見る月は時代の境目を意味している。その時だけ志碧や母、いわゆる時空旅人と言われる人々とすれ違うことができる。志碧がいったい誰の時空旅人なのかはわかっていない。だからデイムーンが出た時以外に出会ったらそれは亜種白路の何某の攻撃を意味している。


元老院のメンバーは父と母、俺と姉、それから基実と帝都、祖母のエルザ・ヨウと祖父のロベルトのみだけれど、母はすでにこの地上に向けて未来から向かっているから現存するメンバーは7名となる。


元老院の時空旅人じゃないかと調査が行われているのがサリンジャー、志碧、インマヌエル、それから群青とElizabethだ。無論、DNA鎖の蛇システムを共同開発したと主張する亜種白路も時空旅人を調査している。


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Mjusitice-Law家は代々、その代に過不足なくアルファベット称号が与えられる。

O称号,E称号,A称号,I,冠G勲章,S称号,U冠

当主にはXの次に来るI冠が、配偶者には隠されているU冠が。E称号は当主の称号である。


Senested Xiaoの父はハインリッヒ、母はグレース。父はIの称号を創造し、母はU冠を作り出した。父ハインリッヒの父はエドワード、母は鞠子。エドワードはE称号を持って生まれ、母はO称号を持って生まれて来た。母グレースの父はアレキサンダー、母はスヴェトラーナ。父はA称号を持って生まれ、母はS称号を持って生まれた。


初代当主Senested Xiaoの名前は暗号になっっている。

名前のアルファベット表記には母音のUだけがない。SenestedのNは”Non”。Nで隠すことによって財産を一族だけのものとする仕掛けの施された暗号だ。XiaoのXはかけるを意味するためミックスという暗喩でもある。

NはSEに挟まれている。


Mjusutice-Law家の財産とは何か?なぜここまで地上で繁栄し影響力を持っているのか。


物語のはじまりは時空旅人さえ生み出すエドワード、鞠子、アレキサンダー、スヴェトラーナの時代にまで遡ることになる。


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