第13話 聖女をゲットしよう!
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目覚めても憂鬱な気分は消えない。
今日も自分ができる仕事を見付けるか、所属するパーティーを決められなければ、お金を稼げない。教会の礼装を着て杖を持つ。教会から不当に追い出されてからも身に付けている衣服だが、もう修道女として生きていく事はない。『冒険者』としての生き方に早く適応しなければならない。
そう決心を固めて冒険者協会に向かう。1階の受付カウンターに着くと、治癒の依頼か必要な物資の調達がないか聞いてみる。治癒の依頼はないがルワール村で
外に出ると賑やかな街並みと活気のある人達が目に飛び込む。陰鬱な自分には皆が眩しく見えるが、己だけが不幸だと感じるのは
近くのカフェに入るが食べ物を買えるだけのお金がないので、注文をせずに外の席へ座る。もう全てを諦めてしまおうかと考え始める。回復師としての役割も果たせないなら、この身を売るしかないのかと投げ出そうとした時だった。向かいの席に誰かが座る。
「そこのお嬢さん!」
アリアナは顔を上げた。目の前には茶髪の女性が溌剌とした笑顔を自分に向けていた。
「私と組まないか?」
「へ?」
「冒険者に登録しているでしょ!なら、私のパーティーに入らない?」
突然の勧誘に驚くアリアナ。登録したばかりで協会の仕組みには疎く、パーティーへの加入ができていなかった。だが、誘ってもらえるなら願ってもいない事だ。
「わ、私でいいんですか?」
「うん!ヒーラーが欲しかったからね!リストに名前があってすっ飛んで来ちゃった!」
「ありがとうございます!是非仲間に入れてください」
アリアナの声が弾む。暗く塞ぎ込んでいた気持ちが晴れやかになったが、美嗣の次の言葉で急降下する。
「じゃあ!まず初めに~、服を脱いでくれる?」
「ふぇ?」
勘違いしないでほしいが、装備を外して基礎能力を見たいだけである。
アリアナのイラスト
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https://kakuyomu.jp/users/ki_kurage/news/16817330657675871393
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