告白?
「どうぞ」
山城先輩に招き入れられ、人生で初めて女子の部屋に入る。
というか、一人暮らしをしているらしい。
玄関には、VTuberのポスター、アニメのグッズが置いていた。
「お、お邪魔します」
入口からフローラルな香りが漂う。図書室でいくら盛り上がったとはいえ、いきなり家に来るなんて驚きの展開だ。
2LDKらしく、キッチンは普段から料理をするんだろうとわかるぐらいに物が置いてある。
「ソファかけていい。着替えてきていい?」
「あ、もちろん!」
最低限の言葉で、山城先輩は廊下に消えていく。おそらく脱衣所だろう。
周囲を見渡すと小物が女子っぽくて、なんだか余計にドキドキする。
見た目はハッキリいって幼いものの、やっぱりこう先輩っぽさが垣間見える。
「お待たせ」
「おかえりなさ――」
驚いた。戻って来た先輩は、前髪をヘアピンで留めている。
いや、それよりも……めちゃくちゃ可愛いのだ。目なんてぱっちり二重で、くりっとしている。
まるで1000年に1度の美少女みたいな感じだ。
鼻はすらっと、唇はぷるっと。紫乃は大人っぽく、未海は少し幼い可愛さがあるが、山城先輩はどちらも兼ね備えている感じだ。
「? どうしたの?」
「あ、いや! 凄いその……綺麗だなと思ったんです」
「なっ~~~~~~!? 嘘……よくない」
「え、いや、本当です……」
「……本当?」
「あ、はい……」
何の確認かわからないが、「わかった」と頷く。よく見ると顔が真っ赤っかだが、何か関係しているのだろうか。
それから山城先輩は、朱音と呼んで、と言ってきた。
「朱音……ですか?」
「そう、朱音。私は雄二と呼ぶ」
「ええと、……朱音」
「雄二」
お互いに頬を赤らめ合う。って、なんの儀式なんだ!?
しかしそれからは二人でまたアニメの話や、VTuberの話をした。
そして、まさかの出来事が起きた。
「今度、VTuberのイベントがある。AngelもMIUも出るから一緒に行こ?」
来週、VTuberが歌を歌うライブがある。グッズもいっぱいあるのと、アニメのコラボがある。
実は紫乃と未海から誘われていたのだが、僕は一般参加する予定だった。
「ちょうど僕も行く予定だったから、構わないよ」
「本当!?」
思わぬ食いつきで、少しだけ驚く。山城先輩――いや、朱音は何もかも一生懸命だ。
「初めての、だね」
「初めての? ええ、うん?」
◇
そうして僕たちは再びオタク話に火を咲かせた。ちなみに夜は朱音がご飯を作ってくれたので、オムライスを食べた。
思い切り♡マークだったのは、ちょっと驚いたが。
「それじゃあ、またイベント楽しみにしてる」
「はい、僕も。それじゃあ」
何にせよ、友達が増えたのは嬉しい。一人で行くのも不安だったので、朱音となら楽しくなりそうだ。
ちなみに最後まで、朱音は手をずっと振っていた。優しい先輩だなあ……。
ん? なんか、朱音の口が動いてるような? 気のせいかな。
「ばいばい、雄二。まさか私に彼氏ができるなんて……嬉しい」
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