第10話

 お正月。

 雨宮先生からの年賀状が届いてた!

 先生の手書きの文字、綺麗だなあ。それに比べて私の字は……。 

 自分の字の汚さに絶望した私は、雨宮先生の字を真似て字を書いてみる。

 うーん、イビツ。元の自分の字よりはましだけど、なんだか不自然。

 雨宮先生の字は、黒板に書かれるのも、紙に書かれるのも、さらさらと動く手からなめらかに紡がれる。

 きれいな手から紡がれるきれいな文字。

 私も先生みたいになりたい。

 雨宮先生の年賀状をお手本に、私は自分の名前を練習するのであった。

 来年出す年賀状は、雨宮先生みたいな綺麗な字を書いて出して、雨宮先生をびっくりさせるんだ!

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