第81話
身体が浮き上がるみたいな、持ち上げられるみたいな感じがする。
すごい気持ちいいのがくる
「…あっ、いい…っ、いい…っ、りっくん…っ」
飛んでっちゃいそうに気持ちいい
「うわすっげ、…もう無理っ、いく…っ」
切羽詰まった声でそう言って、りっくんはより強く僕を揺さぶった。
「や、あ あ あ…ん…っっ」
無我夢中でりっくんの背中にしがみつく。ベッドがギシギシ音を立ててる。
頭のてっぺんから爪先まで、ビリビリした快感が突き抜けた。
「…あっ、だめ…っ」
触られてもいない性器から白濁が飛び散っていく。
りっくんが僕を押さえつけるようにして動きを止めた。
止まったのに動いてる…中で…
僕の身体もまだ勝手にぴくぴく動いてる。
お互いの荒い呼吸音と、時計のコチコチいう音が部屋に響いていて、身体中で心音を感じている。
はぁー…って、りっくんが大きく息を吐いた。
「っぶねー…。空より先にいきそうだった…」
汗に濡れた前髪をかき上げながらそう言って、りっくんが視線を自分のお腹に向けた。
あ やだっ
「よかった。空もちゃんといけて」
りっくんの割れた腹筋に僕の精液が飛び散ってる。
それをりっくんが指でなぞった。
「やだ、りっくん。ふいて…っっ」
「はは、空、顔真っ赤でかわいー。拭くけど抜いてからね」
「あ…んっ」
ずるりとりっくんが出ていく。
淋しい
もっとくっついていたかったのに
まだ身体はじんじんしてる。
「…空、疲れた?」
再び僕の上から覆い被さってきながら、りっくんが訊いた。
疲れてないわけじゃない。脚も腰もだるい。…けど。
ううん、って首を横に振った。
りっくんが、ふふって笑う。
「もっかい…する?」
そんな笑顔で誘われて、断れる人がいたら会ってみたい。
僕は無理
大好きだもん
りっくんを上目に見つめながら、うん、て頷いて応えた。
「かーわいいなぁ。も1個ぐらい持ってくればよかった」
ちゅって僕の鼻にキスしながらりっくんが言った。
「…何個、あったの?」
「2個。だからあと1回、な?」
今度は唇にキスしてくれた。
じゃれ合うみたいな軽いキスを何度も何度も繰り返す。
「空、着けるのやってみたいの?」
「…うん。やってみたい…」
もう硬くなってさっきから脚に当たってる。
「じゃあ、もちょっとキスしてから…」
息を奪われるキスをまた与えられて、溺れる人みたいにりっくんにしがみついた。
もうこのままずっと、りっくんに溺れていたい。
大好きな僕のりっくん。
初めてで、たった一人の僕の彼氏だ。
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