lunch time
「今日一緒にご飯行きませんか?」
さて彼女はこの問いに対して
うまく返すことができるのだろうか。
そんなことを思いながら
俺は彼女が作ってくれたお弁当を
イヤホンしながら食べる。
「いや、今日お弁当持ってきているんで」
そう彼女は言った。
これは帰ったら褒めてあげないと。
彼女が断りを入れるのはとても珍しいことだ。
彼女は優しいからいつも断れない。
「じゃあ、仕事終わりとかどうですか?」
全くいつまでこいつは彼女に言い寄るのだろうか。
そして彼女はどうするのだろうか。
俺に連絡を入れてくるか、自分で頑張るのか。
「ごめんなさい。仕事終わりも少し
予定があってすみません。」
彼女は断った。
「予定ってなんですか?」
一体なんなんだこいつは。無理だと言ってんだからさっさといなくなれよ。
「少しご飯の約束を他の人としてて」
「あ、そうなんですね。じゃあまた今度」
そう言ってはなれていった。彼女は「また今度」にたいしてなんも反応しなかった。
さぁ今夜彼女のことをどう愛してあげようか。
そんなことを考えながら
お弁当箱の蓋を閉じた。
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