好き。嫌い

毎年訪れるこの季節


正直好きだし、嫌いだ。


何故なら桜と共にうつる

彼女はとても綺麗だ。


だけどこの季節は変な虫達が

引っ越しというものをし、


調子にのって彼女に

手を出そうとする。


彼女は優しいから

いつもぼんやりとしか断らない。


「ねぇ、彼氏いるってちゃんと言うんだよ。

あとそういうことあったらかなず連絡して」


「うん、わかった」

彼女はそう幼稚園児のように返事をする。


だがしかし彼女の性格上はっきりと「彼氏いるので」と言うことは無理だ。


そもそも男という生き物はそんなこと言われても関係なしに手を出そうとする奴らだ。


「ねぇ、首だして」


俺がそう言うと彼女は下ろしていた髪の毛を右に集め首を見せる。


彼女に変なむしがつかないように

俺は今日も彼女の首に印をつける。

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