第58話 自宅建築再開
現場到着。
私の新居は、依然新築廃墟状態だけど破損は無かった。
でも、こっちは結構雨降ったんだね。
ベタ基礎だから内部に水たまりできちゃってる。
大雑把に水を集めて水球にし、お外へポイ。あとは温風魔法で乾かしました。
うし、まずは屋根かけよう。
屋根はコの字型切妻屋根の予定。
資材保管庫から材木引っ張り出し、まずは棟木(切妻屋根の頂点の柱)と母屋(階段状の水平の柱)を渡す。
石壁が三角に積み上がってるので、柱を置いて固定するだけで済みます。
次に垂木(屋根の『/\』形に傾斜する細めの柱)渡せば野地板(屋根材乗せる平板)が張れる用になる。
強風で屋根全体が吹き上がったりしたら目も当てられないので、石材との接合部はコの字に加工して、しっかりかみ合わせました。
えっさえっさと野地板張っては垂木と接合してくんだけど…。
広すぎないか? どう見ても一般住宅の広さじゃないぞ。
傾斜してる分、材木多く使うから、ガンガン材木が減ってく。
石造りの家でも、思った以上に木材消費が激しいな。
なんとか野地板全部張れたけど、防水シートなんか無いからどうしようかな?
石材薄く延ばして板状にして敷くか?
…なんか割れそうだな。
なんか塗るか?
蝋とか撥水してくれるから…だめだ。木に蝋なんか塗ったら燃える未来しか見えん。
木造船にタールが塗ってあるって聞いたことあるけど、タールなんて売ってるかどうかわかんないし臭そうだ。
いっそのこと漆喰でも塗っちゃうか?
厚く塗ると重いし、薄いとひび割れないか?
あ、昔の日本家屋って、瓦の下が乾いた土だったよな。
解体工事の時に見たことあるぞ。
でもやっぱり重そうだな。
ぐぬぬ、悩むな。
そういや砦の屋根って、テラコッタ瓦の下はどうなってるんだ?
明日聞いてみよう。
あれこれ考えてたら時間経ってた。
砦に帰ろう。
…砦上空から屋敷の屋根に着陸。
端の方のテラコッタ、ちょっと剥してみた。
土が敷いてあったよ。
テラコッタ屋根って、U字型のテラコッタが上向きに敷き詰められ、その上に下向きのテラコッタが乗ってるんだね。
この土は、上向きのテラコッタを安定させるための物かな?
やっぱり重そうだ。
うんうん悩みながら屋敷の中に入ったら、シンとしてた。
そうだよね。誰もいなくなっちゃったから、生活音しないよね。
結構さみしいな。
感傷的にならないように、自宅の屋根の防水や内壁の構想を練った。
すでに外身が出来上がりかけてるのに今更なんだけど、外観と間取りだけ考えて、ワクワクしすぎて突っ走っちゃったんだから仕方がない。
夕食やお風呂、就寝前も延々と考え続け、知らないうちに寝ちゃってた。
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