第10話 魔法開発②

朝来た。

今日はネズ魔四匹だった。

やっぱり一匹目討伐したら、レベル上がったっぽい。


でもね、昨日作った破壊矢の魔法、致命的欠陥があったよ。

ネズ魔の魔核破壊には成功したんだよ。

だけど、命中率が悪すぎたの。

矢とネズ魔の距離10cm。

超至近距離なのに、ネズ魔動くから当たらないんだよ。


魔核からずれて当たるもんだから、かなりスプラッタな光景になった。血は出ないんだけど。

一匹なんて魔核に当たってないのに、頭がほとんどなくなって消えちゃったよ。

しかも、四匹討伐するのに魔力枯渇しそうになった。

…はぁ、魔力回復したら、命中率なんとかしなきゃ。


午前中は魔素を吸収するためにいろいろ試した。

結果、魔素の吸収をイメージしながら瞑想すると、魔力の回復量が上がるっぽい。

しかも屋外だと効果大。

屋内だと、部屋の中の魔素を吸収してしまうと、新たな魔素が部屋内に入ってくるのに時間がかかるのかも。


魔素については感覚的な憶測ばかりだから、何とか魔素を感知できるようになりたい。

試しに自分の魔力を感じようとしたんだけど、周囲の魔素より感じるのが難しかったよ。

空気中の魔素より自身の魔力の方がよっぽど濃いはずなんだけど、なぜか感じられなかった。


これは自身の血液の流れが感じにくいのと同じで、自分の魔力の流れも感じにくいのかも。

魔力枯渇しそうになると貧血一歩手前みたいな感覚あるけど、これじゃあ魔力の残り(MP残量)も分かんないからね。

一応『ステータス』とか言ってみたけど、虚しいだけだったよ。


屋外で瞑想してた時、かすかに魔素を感じられた気がするから、魔素吸収の瞑想を毎日しっかり練習しよう。


もし魔素がしっかり感じられるようになれば、魔物用のレーダーもどきができるかもしれない。

なにせ魔物って、魔素の塊だからね。

目指せ自前レーダー。


お昼は塩味バタークッキーを焼いてみた。

魔法の習熟のためにほとんど魔法で調理してみたけど、二時間も掛かって生焼けクッキーだった。

絶対うまくできるようになってやる!


その後は夕方まで魔法の命中率上げる訓練したよ。

糸で木片をぶら下げ、左右に振った状態で、小さな水球当ててみた。

破壊矢で試すとすぐに魔力枯渇するからね。

でも、魔素干渉範囲内(8mになってた)でさえ、命中率一割くらいだった。

瞑想同様、毎日の日課決定だな。


夕方前、外で瞑想してからお風呂に熱湯水球入れた。

百発以上撃てたから、瞑想効果大だな。

……熱すぎて冷めるまで入れなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る