第4話 襲われた!

夜中、いっぱい聞こえてくる不穏な物音と何かの遠吠えで目が覚めた。

植え付けられた知識では、魔物は日光が嫌いらしく、夜に狩りをするみたい。

ただし、巣穴の近くを通ったりすると、日中でも襲われる。


怖くなって武器庫で武器漁ったんだけど、幼女な私が使えそうなのってナイフくらいしか無かった。

しかもこのナイフ、刃渡り20cmくらいで鉈みたいな肉厚。めっちゃ重い。


一応武器を手に入れたので、ナイフ握りしめながら部屋に戻ろうと廊下に出たら、なんと襲われた。

足首に痛みが走って足元見たら、体長15cmくらいのネズミ型魔獣が足首にかじりついてた。


ぎぃやぁぁぁぁ~!!


初めて見た魔獣、かみつかれる自分、駆け上がる痛み。

もうパニックになって、尻もちついたまま持ってたナイフで魔獣を叩きまくった。

斬る?突く?そんなこと考える余裕も無くて、ひたすらにナイフを叩きつけた。


運よくナイフの先端が魔核に当たったみたいで、ネズミ型魔獣は小さな割れた魔核を残して消えた。


私、パニックが収まるまで、ナイフを握りしめたままガタガタ震えてたよ。

どれだけ時間が経ったのか分かんないけど、怪我の痛みでやっと正気に戻った。


ヤバい、早く処置しなきゃ。

ナイフを放り出し、震える手で傷口から血を一生懸命絞り出し、魔法で出した水で傷口を洗った。

こんな場所で感染症にでもなったら、一発でアウトだ。


綺麗な布が見当たらないから、傷口をどうしようかと考えて、やっと魔法に思い至った。

さっき水出すのに魔法使ってたじゃん私!

効果は弱いけど、自己治癒系の魔法使えるって知識あるじゃん私!


傷口を見ながら毒やばい菌の消去を思い浮かべ、魔法を発動。

一瞬傷口の痛みが増したから、効果があったと思いたい。

次に、再度傷口を水で洗い流し、傷が無い状態を思い浮かべながら魔法を発動。

効果があったようで、薄皮が張って出血は止まった。


…この世界、怖すぎる。

単なるサバイバルじゃなくて、バイ〇ハザード的サバイバルだ。

もうやだぁ…。

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