主人は廃人
余はインコなり。我が飼い主は、夏にも冬にも窓を閉め切って、どこにも出かけず、廃人のように生きておる。何時も同じように椅子に座り、壊れた電子レンジの前に立ち、腐ったカップラーメンを食べておる。余は彼が何をしているか理解できぬ。何故外へ出て、新鮮な空気を吸わぬのだろう。
ある日、余は床に落ちた新聞を拾いあげた。何故か主人は新聞を読まぬ。余は読んでみた。そこには「暴走族が都市を席巻」という見出しが躍っておった。余は暴走族とは何ぞやと思い、主人に尋ねた。彼は何も答えず、ただ咳をしておった。
余は再び新聞を読み始めた。それによると、都市部では高齢者が孤独死する事件が多発しておるとのことだった。余は、主人が孤独死するのではないかと不安に思い、彼に話しかけた。しかし、主人は「知らん」と言うだけであった。
余は主人が孤独死することが悲しくなり、何か彼を元気づける方法を考えた。そこで余は、元気に鳴いてやろうと思い立った。余は鳴き始めた。ところが、主人は余を見ることもなく、ただ咳をしておった。余は、自分の存在意義について考え込んでしまった。
余はこのままではいけないと思い、何かしたくなった。そこで余は、主人に「一緒に外へ出よう」と誘った。彼は最初は抵抗したが、余のせがむのに負けてついに外へ出た。彼は春の太陽を見て、その輝きに目を細めた。
余は主人に感謝した。彼が変わったのは、余のおかげであると思った。余はこの幸せな瞬間を大事にしたいと思った。そして、余はこの感動的な体験を誰かに伝えたいと思った。
このように、余はインコであるが、主人の生活を変えた。そして、余は人々に愛されるインコとなった。
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