主人は暇人

 余はインコなり。性別は定かではないが、人間の家に住んでいる。余の主人は、どうやら暇人のようだ。毎日家にいて、テレビばかり見ている。余は、主人の趣味が悪いと思っている。


 ある日、余は主人が友人を呼んで、お酒を飲み始めたことに気づいた。主人はいつもより大声で話していた。余は、ひょっとして酔っ払っているのではないかと思った。


 すると、友人が「最近の若い子は、何でもかんでもSNSで発信しなきゃ気が済まないんだよ」と言った。余は、その言葉に腹が立った。余は、人間が何かを言う前によく考えることが大事だと思う。


 その後、主人は友人と共に余の前でケーキを食べ始めた。余は、ケーキが食べたいと思ったが、人間の食べ物は口に合わないと聞いていたので諦めた。


 その日の夜、主人が家に帰って来なかった。余は、どこに行ったのか心配になった。翌朝、主人が無事に帰って来た。どうやら友人の家で酔っ払ったまま寝てしまったようだった。余は、主人には酒を飲まないでほしいと思った。


 余はインコなり。人間の世界に住んでいるが、自分の考えを持っている。余は、人間が持つ欠点や問題点を指摘することもある。人間にはない、鳥独自の視点から見た、現代社会の風景を描いた、余の物語である。

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