応援コメント

第2話 ヒーロー誕生?②」への応援コメント


  • それでは、二話目の感想も投下しておきます。

    > 女性がそんなことを呟いてるうちに怪獣は二人に向けて左腕を振り上げていた。
    >「ちょっ! う、後ろ後ろ!」
    > 慌てて幸が呼びかける。
    >「えっ?」
    > 女性がその声に反応して振り返る頃にはもう既に怪獣が腕を振り下ろし始めていた。

    「振り上げていた」→「振り下ろし始めていた」と段階を踏んで説明が入るので、
    スピード感がありません。まるでスローモーションです。
    怪獣のサイズ故、動きが緩慢という描写ならこれでもいいですが、だとすればここに続く「逃げるのが間に合わない」と矛盾します。

    私なら、
    「女性がその声に反応して振り返った瞬間、怪獣が腕を振り下ろした。」
    と書きます。
    完了形で「もう間に合わない」と読者に思わせる、そのギリギリで助かるから燃えるのです。

    >頭の中ではぐるぐると走馬灯が駆け巡り、くだらないことばかりを思い出していた。

    キャラの個性があるわけでもないので、この部分は不要です。
    話が冗長になるだけです。

    > 人生で一番頭が回っているのを実感しながら、振り下ろされる怪獣の腕をぼんやりと見ていた。ふとスローになっている視界の端で何かがキラッと光るのが見えた。どうやらその光は女性の腰の辺りから発されているようだった。
    >「あんまり無駄遣いは出来ないんですけどっ!」
    > 女性はそう呟きながら腰のポーチから針のようなものを2,3本怪獣へ向かって投げた。すると次の瞬間、投げた針が怪獣に刺さったかと思うやいなや針が巨大化して楔となり、バチッという音とともに雷をまとって怪獣の動きを見事に止めてしまった。

    これはただ、出来事を時系列順に書いてるだけです。
    アクションで人を引きつけたいなら、描写の順番を考えましょう。
    たとえばこの場面なら。

     ────────

     振り下ろされる怪獣の腕をぼんやりと見上げた、その時。

    「あんまり無駄遣いは出来ないんですけどっ!」

     直後、幾条もの光が怪獣に突き立った。
     女性の腰ポーチが輝いている。そこから針を投げたのだ。
     何本も刺さった針が、見る間に巨大化し、楔と化す。

    「ギィィィィィ...!」

     バチッ! 楔が雷をまとうと、怪獣の動きが止まった。

     ────────

    目を引く見せ場をまず描き、説明は後追いにすると、スピード感が出ます。

    >謎の怪獣に謎の女性、謎の女性が使った謎の技。

    これはいい表現。



    後半の展開についてはざっくりと感想を。

    まずこの女性のふわっふわな説得に応じる展開に疑問が湧きます。
    高次元の存在なのに初見の相手しかコンタクト出来なかったり、詳細については後にしてくれとか、新手の詐欺かな?みたいな口ぶりです。

    物語の展開的には乗るしかないのでしょうがないとはいえ、
    ここで主人公がどう考え、どう対応するかは重要です。
    読者が応援したくなるキャラなのか、続きを読みたくなるかが決まるわけですから。

    その観点で行くと、まずこの場面で、幸が前話であれだけこだわっていたヒーロー絡みの思考を完全に忘れてるのは気になります。
    あれだけ映画を見て、ヒーローになりたいことを思い出していた幸が、おあつらえ向きなヒーロー展開でそれを考えないのは、いかにも不自然です。

    別にヒーロー然と対応できなくても構いません。
    普通の人間にヒーローの勇気なんてなくて当然ですから。
    ただ、「ヒーローになりたい」夢と現実が目の前にあり、そこで葛藤する様子を
    ここで描かなくてどうするんだ、と感じましたが、いかがでしょう?

    もう一つ。ヒーロー要素で重要なのは、誰かを救うことです。
    怪獣のサイズを見るに、放置すれば被害甚大。死人も出るでしょう。
    この辺りは本来、怪獣の破壊場面で示唆すべきことで、主人公の危機感を煽るのが基本的な展開です。
    他人の不幸を見過ごせる人間なのか、救おうとする人間なのか。
    ここさえはっきりすれば、女性の説得力に関係なく、話は進みます。
    怪獣を倒す手段は、一つしかないんですから。

    「やらなかったことを後悔」のような単なる自己実現の話より、
    ヒーロー的ながむしゃらさを描いた方が、テーマとしては王道な気がします。

    ここが読者と主人公のファーストコンタクトなので、主人公の主軸、コアの部分を
    描く必要が絶対にあると思います。
    そういう意味では、この場面は失敗のように私には感じられます。

    他人を気にかけない時点で、「このキャラ、本当にヒーロー志望?」という疑問が浮かんでしまったので。


    ──以上、リクエストに応えて二話目の感想も書きました。

    継続して読むのは、正直言って躊躇われます。
    数話を読む限り期待値が低いということもありますが、
    もともと私は、長編はよほど気に入らないと読まないんです。

    今回は企画ということもあり、感想を書くのが礼儀かと時間を割きましたが、
    この調子で長編に感想を書き続ける余裕は、さすがにありません。
    自作の執筆に影響が出てしまいます。

    「この先もっと面白くなるので」とはよく聞く言葉ですが、
    玄関が汚い家の住人に「中は綺麗」と言われて信じる人間はいません。
    私でしたら、そう思われないよう、まずは最優先で一話を改訂します。
    長く書きすぎて変えようがなければ、今回はあきらめ、次作で改善を試みるでしょう。

    かなり辛辣な感想になり申し訳ありませんが、これを受け入れられる度量は、必ず執筆力向上の武器になると思います。
    それに、これは私一人の感想に過ぎません。
    その他大勢の読者に認められるなら、あまり気にしなくてよいものとも言えます。
    正解は一つというわけではありませんから、気にしすぎることもないかと。

    その上で、もしまだ私の意見がお聞きになりたいのでしたら。
    当方の作品なり創作論なりをお読みいただければ。
    私もたいした書き手ではないですが、感想に書いた内容程度は実行しています。
    双方向の交流ということなら、意見を言うのもやぶさかではありません。
    ……それでも、長編は敬遠したいところですが。

    作者からの返信

    二話目も丁寧にありがとうございます!
    申し訳ないなんてとんでもありません。私自身こういった辛辣かつ的確なアドバイスを求めていたのですから。
    やはり入り口となる一話二話をおろそかにしていた部分は否めません。入口だからこそもっと情景や登場人物の描写に対して気を遣うべきだったと反省しております。

    「ヒーローものが好き!」と言っておきながら主人公の内面の描写にそう言った要素や納得感が組み込まれていないのはなんとも滑稽な話です。正直言ってなぜ自分でもこんな拙い文章と幼稚な心理描写で納得していたのかと疑問に思ってしまうほどでした。

    あとは一貫してスピード感の出し方ですね。いらない説明をしすぎるとかえって動きや時間経過がもっさりしたように思えてしまう。基礎となる部分ですがその基礎がガタガタな私には言葉で実感できたのでとても参考になりました。

    重ね重ね申し訳ありませんが本当に丁寧に批評してくださってありがとうございます。
    私はやっぱりアクションが大好きなので同じくアクションが好きな人にいいと思ってもらえる作品を書きたいと思っており、特に梶野カメムシさんのように真摯にアクションに向き合ってる人にこそ読んでもらいたいな、とひたすらに書いてきました。

    ですがそれは酷い思い上がりで、実際に出来上がっていたのは私の自己満足の駄文。もちろんこの小説を評価してくださった方々をセンスがないとけなす意図はありませんが、やはり自分でもあらゆる点において未完成で未熟な作品なのだと痛感しました。

    今回の自主企画で様々な作品を読ませていただいて自分の中である程度答えが固まった段階でもう一度書き直したいと思っています。

    私の小説はプロローグで離脱してしまう方がとても多いのでやはりそういう期待をしてくれていた方々をたくさん裏切って来てしまったのだろうと今更ながら猛省……すると同時に悔しさが一気にこみあげてきております!!

    どうにかしてアクション好きの人たちを唸らせたいし、認めさせたいと私の心は再び大いに燃え始めました!!


    ただちに玄関を掃除します!!!
    そんでもってぜひともそういったアクション好きの皆様を居間に招けるくらいには成長していきたいですね!!

    あと最後に一つ!
    私は度量があるわけではありません!!
    普通に足りない部分が星の数ほどあるだろうと事前に自分の中のハードルを下げることで、どんなに辛口な感想でも「確かに!!」と納得してしまう風見鶏に徹しているだけなのです。
    なので本当に傷ついていないのでお気になさらず。

    次に読んでもらうとき(もしそんなときが来ればですが……)には、文句なしに満点もらえるような小説にします!!

    本編より勢いがありそうな長文失礼いたしました。
    梶野カメムシさんの作品にも後ほど伺わせていただきます。

    編集済
  • コメント欄も読ませて頂きました。私はまだ読み始めなので、今後本作品がどんな展開を迎えるかは分かりませんが、(一応ですが、ここからは私個人の勝手な考えです)
    自分の書きたい物語を自分の書きたいように書いて良いです。読者層を気にしたり、臆病にならなくて良いです。面白い物語さえ書いていれば、いつかは読者様はついてくる。
    (…と書きつつも私自身まだまだ全然読まれていませんが)
    自分の作品と自分を信じて、自分自身が面白いと思える物語を書いて良いと思います。
    後は、タイトルやあらすじ等、自作をプロデュースする事を頑張れば良いんです。兎に角、自分の書きたくて好きな物語を書いてください。

    でも、決して本作品がつまらないとは思いません。私自身は二話しか読めていませんがワクワク感を感じていて好きになってます。
    軽い感じで始まってシリアルになっていくのも大好きです!これからもスローペースにはなりますが、期待して読ませて頂きます!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    そう言っていただけると大変勇気をもらえます。
    私は結構重めのシリアスな物語&頭を使うバトルが大好物なので、そう言うのが好きな人に刺さってもらえたらもういいや!みたいな感じで今では開き直ってやってます。
    これからも読んでいただけると嬉しいです!

  • 曖昧さんの企画の参加者です。
    主催者様はどんな作品を書かれるのか、気になって読みに来ました。
    興味本位からですみません。

    第1話 ヒーロー誕生?①
    独白のような冒頭からすると、異能力を得てヒーローになる物語だと思いました。
    そうすると、読者層はおそらく、バトル好きの男性。年齢的にはやや若い、かと想像しました。

    そして、次の場面になると、だらけた生活に慣れてしまった、けれど、それは直さなければと思っている大学生の一人称です。
    ヒーローに憧れつつ、絵空事だと分かっている、ごく普通の大学生。
    けれど、彼の思考は凄く真面目で、一人称の独白も論理的で分かりやすい。駄目人間を装っているけれど、わりと優秀な感じがします。
    そうすると、冒頭の印象よりも、真面目でシリアスな物語が始まるように感じます。

    ここまでが一人称です。
    そのあとからは、ずっと三人称になります。あれ? と思いました。
    勿論、そういうスタイルもありだと思います。ただし、ここまでの一人称が「共感を呼ぶ」よい印象のものだったため、急に、主人公が遠くに行ってしまったように感じました。
    異能力バトルものである(らしい)ことと、私のイメージした読者層的に、一人称のままのほうが引き込まれやすいのではないかと思いました。

    また、三人称になったためか、曖昧さんの言葉の好みなのか、異能力バトルもののイメージとしては、使われる言葉が「固く」感じられます。
    実のところ、私自身は、かなり固い言葉で書いています。だから、個人的には好きなのですが、想定読者層の読者に好まれるかどうかが、ちょっと気になります。

    (「容易に想像がつく」「定かではない」など、私は大好きな表現なのですが、ライトなWeb小説を求める層には、どうなんでしょうか? と思いました。
     今更ですみませんが、私は想定読者層から外れているので、私の言うことは、話半分に聞いてください。的外れかもしれませんので)

    全体的に、とても丁寧で、分かりやすいです。
    その分、勢いに欠けるかもしれません。
    強いて言うのなら、一文が長いです。私は長いのは好きですし、わかり易い文章なので、すらすら読んでしまいましたが、よく考えたら、「同じ被害者かと一瞬~」の文などは、PCで4行あります。長いです。(また、これなんですが)読者層的に、長文は嫌われる可能性が高いです。

    ラストの引きのひとことは、凄く、面白いです。
    ノリに引きずられない、そのひとこと。読者の代弁のようで、すっとしました。


    第2話 ヒーロー誕生?②

    第1話のことを長々と書いてしまって、すみません。できるだけ短くします。

    話の流れと、テンポをよくするためには、一人称のほうがいいかもしれないと思いました。
    地の文のところで、たまに、テンポが悪くなります。(地の文を省略することも可能なところもあります)
    (ただし、一人称にしてしまうと、主人公以外のことが書けなくなるという縛りがでるので、書くのが難しくなるシーンが出てくるかもしれません)

    蕾を受け入れるところは、これまでの常識人の主人公からすると、少し違和感がありました。
    決意するには、何かのきっかけがあったほうが良いと思います。
    たとえば、暴れた怪獣が壊した建物が崩れ、一般人に被害が出る――実際に被害が出てしまうと、物語が変わってしまいますので、すんでのところでうまく逃げて、被害はなし。という展開にして、ここで主人公が蕾を受け取らなかったら、確実に被害者が出るという状況を明らかにします。
    そこで、主人公が「やらなきゃ駄目だ」と、強く思う、とかでしょうか。
    自分が蕾を受け取っても倒せないかもしれない。でも、何もやらないうちに諦めるのは、また後悔するだけだ、と。

    第2話は、軽く読めるWeb小説を求めている人には少々長いため、「重く」感じるかもしれません。テンポが悪く、疲れを感じます。
    1話が何文字が良いかは、よく議論されますが、作品ごとに違うと思います。
    そのため、曖昧さんが、こんな作品を書きたい、と思う作品の文字数を参考にしてみてください。

    (私自身は1話8000文字以上のこともある上に、空白行を入れていません。
     恐ろしく「重い」です。
     これが自分の作風であるのと、それでも読んでくれる読者は「重い」作品が好きな人なので、軽くすると、かえって去られてしまう。だから、これでよい、と割り切っています。
     ブラバ率は非常に高いです……。
     でも、実は冒頭の十話くらいは3000文字くらいにして、少し軽めにしてあります)



    ちょっと、まとめます。

    「異能力を得て、ヒーローになる」
    冒頭でこれを明かしているので、こういうのが好きな人に読んでほしい(そうでない人は、そっとページを閉じる)と宣言していることになると思います。

    勢いのあるものが始まる印象のわりには、文章が丁寧で、主人公が常識人。
    少し、ちぐはぐな感じがします。
    (他の人の感想をちらっと見てしまって、未読の部分を知ってしまったのですが)この先にシリアスな展開があるようで……。そうすると、冒頭で、シリアスを好む人、固い物語を好む人がバックしてしまうようなのは、もったいないと思います。
    「一応簡単に自己紹介をしておく。」のノリは、コメディタッチのライトな作品の定番の文句のような気がするので、これはシリアス好みの人とは相性が悪そうです。

    文章も、物語も良いです。
    ただ、読者層を考えると、少し、ちぐはぐ。
    私は、そう感じました。
    ライトなほうに寄せなくても、良いと思います。曖昧さんの雰囲気からすると、冒頭を重めにするのもありだと思います。


    なお、この企画は読み合いではないので、御作を読んだから、拙作を読んでほしい、ということはありません。
    むしろ、まったく違うタイプの作風なので、拙作を読むのは無駄にお時間を取らせてしまうことになりそうです。それは大変心苦しいです。
    (私は読み合いはしません。無理に読むのも、読んでいただくのも、苦手なのです。企画への参加は、ご縁があれば、くらいの思いです)

    企画の文章が、とても丁寧で誠実だと思いました。そして、作品を読むと、企画の文章と同じ印象を受けました。
    文章には、人柄が表れるものだと思います。
    曖昧さんの「人柄」は、とても好印象をいだきます。
    勝手な意見で申し訳ございませんが、そこが、曖昧さんの作品の魅力になっていくと思います。
    どんな作品を書かれても、必ず「自分」が出るものと思います。丁寧さ、誠実さは、美徳であり、武器になると思います。
    そこを活かさない手はありません。強い武器です。
    企画の文面から、一応、「先輩」ということになるので、「後輩」へのエールでした。
    執筆、頑張ってください。

    作者からの返信

    こここ、こんなに長いコメントありがとうございます!!
    下にも書いたんですが私はM気質なのでこのような忌憚ない意見を求めていました。

    引っ張られて長くなっちゃいそうなので結論から述べますと、序盤のちぐはぐさは元をたどると私自身の『臆病さ』からくるものだろうと思いました。
    私自身はシリアスで結構重ための話が大好きです。なんですが『始まりが万人にウケやすい感じじゃないとそもそも読んですらもらえないんじゃないか』みたいな考えがあって冒頭部分だけライトノベルチックなコメディタッチにしてしまいました。
    執筆当時はこれでいいかなんて思ってたのですが、今見返したらちぐはぐもちぐはぐで『こんなのが書きたかったわけじゃない!』という脳内ちゃぶ台返し現象に陥りました。
    今更感はありますが月ノ瀬さんの意見を聞き、せめて冒頭部分だけでも変えようと考えてます。もうホントに思いっきりシリアスな感じに。
    この先のお話はそこそこ序盤よりはテンポもよくなっていると思うので引き続き読んでいただけると嬉しいです。

    あと人柄に関しては〇ッチンプリンを〇ッチンしないで食べるほどのワルなのでそこまで褒められたものじゃないです…

    結局長くなってしまいましたね。お互いにこれからも執筆活動を頑張っていきましょう!!

  • 企画より参り、拝読させていただいております。
    冒頭から物語のフックが豊富でインパクトがありますね! 主人公、幸の悩みにも非常に共感できて、キャラクターに感情移入がしやすいです。また、幸に接触してきた美しい女性の正体も気になります。
    引き続き、楽しんで拝読させていただきます!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    そう言っていただけるととても嬉しいです。
    キャラクターの設定や背景はあらかじめ練ってから出してるので、いろいろと考察してみると結構面白いかもしれません。
    キャラクター紹介の方には絶対いらないだろと突っ込みたくなるようなどうでもいい設定とか書き溜めてるのでぜひぜひ。