三年間バイトを勤めた本屋さんを、大学卒業を機に辞めることになった主人公。
彼はお世話になった(そしてたぶんずっと気になっていた)年上の店主、虫本(むしもと)さんを半ば強引に夕飯に誘います。
彼女は了承してくれたものの、ディナーの場所は長らくバイトをしていたその本屋。そこで用意されたのは彼一人分の夕食だけ——と思いきや?
誰しも子供の頃から読んできた本の中で一つや二つ、食べてみたくなるお菓子や料理があるとは思うのですが、虫本さんが舌鼓を打つそれは、まさに予想外。
そして作中にリストアップされている本の数々は、ニヤリとしてしまうものばかりなのですが、読み進めるうちにその「味」がどんどん気になってきてしまいます。
びっくりな本の「味わい方」、ぜひ一度ご賞味あれ!
ちなみに私は『魍魎の匣』の味……気にはなりますが、食べたいかと言うと……(長考中)