第十三話 亜人系ダンジョン9階層
「晴れて良かったな。そもそもどんな気候帯なんだろう?」
まあダンジョンの中なら例え嵐に襲われていても関係ないか。くだらない思考を止めつつ街中を歩いて行く。金属鎧に変えたいから防具屋とかないかな。
そうして探しつつ切られたフルーツを買って食べる。
「んっ。みずみずしいな。ダンジョン産だからか、美味しいのは」
手に着いた果汁を舐めとりつつ歩く。そうしていると防具屋らしき建物を見つけた。中に入るとチリンチリンとベルの音がする。
「いらっしゃいませー」
女性店員が覇気のない声で挨拶をする。眠いのか目が半開きになっている。大丈夫なのかと思いつつ、防具を一式鉄に変えたいと伝えると、あなたの体型ならこの辺りのですねーと言いつつテキパキと用意した。
試着していいか聞くと、お好きにどうぞ―と言われた。言葉を伸ばして言うのが癖なのだろうか。試着すると体に合っていたため買うことを決めた。
防具屋を出た後は近くに薬屋があったためそこにも行った。回復や毒消しの丸薬が売っていたので念のため買っておいた。
その後も何かないかとぶらぶらふらついたが、何もなく夜が来た。
◇◆◇◆
結局、亜人系ダンジョン9階層にやってきた。いつかほかのダンジョンにも行かなきゃいけないだろうけど、今はいいかな、めんどくさいし。
この階層からホワイトからイエローにランクアップするわけだが、どのくらい強くなるのか楽しみだな。武器は安定を取って剣と盾にしてある。
「あれはサハギンか」
通路を進んでいくと三又の槍を手に持ったイエローの色をしたサハギンが現れた。しっかりイエローのモンスターが出てきてよかった。
それにしても武器を使いこなしてくるのは厄介だな。気合い入れないと。
「さあ来い!」
イエロー・サハギンが勢い良く突っ込んで槍を突き出してくる。ホワイトより速くなってると思いつつ、盾で受け流す。それに驚いたのか態勢が崩れたままなので、何度も剣で切りつける。
なんか武器持ったけどあまり強さ自体は変わらないな。むしろ動作が読みやすくなってるし。ミノタウロスみたいな読んでもどうしようもない怪力を誇るならともかく、そうじゃないならどうにでもできるからな。
とりあえずさっさと倒すかと、落胆の気持ちになりながら剣で切りつけた。
すると突然イエロー・サハギンが距離を取った。何をするのかと様子を見てるとイエロー・サハギンの前に魔法陣が現れた。
もしかして魔法か! そう思って避けられるように構える。少したってウォーターボールが発射された。
意外と遅いなと思いつつ避ける。魔法を使ってきたことには驚いたがそれだけだった。
結局、その後は近づいて魔法を撃たせないようにしているうちにイエロー・サハギンは倒れた。ドロップしたのは鱗だった。イエローになってもドロップアイテムは変わらないのか? 一応鑑定してみるか。
「鑑定」
イエロー・サハギンの鱗
イエロー・サハギンのドロップアイテム。加工可能。
イエローになっただけで鱗には変わりないようだ。
さてこの階層のモンスターと戦ってもあまり楽しくないからさっさと次の階層に行くか。。
その後は何事もなく次の階層に行って帰って寝た。
名前 シヴァ 基礎lv10 男 15歳
ジョブ 戦士lv22 魔法使いlv21 僧侶lv20 生産者lv20 探索者lv22
加護 戦いの神
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