第十四話 亜人系ダンジョン10階層

「何が出るかな、何が出るかな、次は何の武器が出るのかなー」


 そう歌いつつ亜人系ダンジョン10階層を歩いている。別に気が狂ったわけではない。

 というのもこの階層ではイエロー・ゴブリンが出るのだがその手に持っている武器がランダムなのだ。武器ガチャだ。今のところ剣、盾、槍、弓、槌を持っているのを確認した。

 それもいろいろと種類が違うようで、短剣から長剣、丸盾や大盾、短槍や長槍、短弓から長弓、片手で持てる小型のから両手で持つ大型の槌と様々だ。

 アイテムボックスにはそれぞれ大きさが違っても剣なら一緒くたにされるみたいだからあふれることは無くてよかった。


 この中で楽しかったのは盾持ちだった。攻撃はことごとく防いでくるが、盾で殴ってこないのだ。それならと大剣で盾の上から思いきり切りつけた。それがたまらなく楽しくて、反撃されないで思う存分ぶん殴れるのが最高だった。


 弓はどちらかといえば面白かったかな? 近づくと逃げて行って弓矢を飛ばしてくるから魔法で対処した。久しぶりに魔法をたくさん使った気がする。まあ近づいて切ったはったしたほうが早いからな。

 ちなみに持っている武器がドロップするため、弓はドロップしたが矢はドロップしなかったから使えなかった。今度から矢を用意しないと。


「何が出るかな、何が出るかな、ちっ剣か」


 剣や槍、槌はあまり楽しくない。これで技量が高かったら別だったのかもしれないがそういう訳じゃないしなぁ。サクッと倒して次に行こう。


◇◆◇◆


「お、宝箱だ。珍しいな」


 イエロー・ゴブリンを倒して歩いていると、十字路に宝箱がぽつんと置かれていた。宝箱を見つけたら罠かと警戒しなければいけないのに、大丈夫だろと調子に乗って開けてしまった。


 ビーッビーッビーッ


「やばい罠だったか! それにしてもうるさい!」


 あたふたしていると四方からイエロー・ゴブリンが現れて襲い掛かってきた。さっきの音で集まってきたのか!?

 それにしても多い。もう10体ぐらいいるしまだまだ増えそうだ。イエロー・ゴブリンの剣や槍、槌持ちを捌いて同士討ちさせたり、それに飛んでくる矢を叩き落としつつ魔法を使う。初めて全体攻撃の魔法を使うな。


『火よ 雨となりて 敵を呑め』「ファイヤースコール」


 魔法補正のスキルもあってスムーズに詠唱を完了させると上空に魔法陣が出てきて火の雨が降りそそぐ。自分も巻き込むように使ったがダメージはない。味方を巻き込むのなら使えないしな。そこらへんはさすが神の加護といったところか。

 もう一度ファイヤースコールを使おうとするが詠唱文が出てこない。クールタイムが設定されてたのかよ!

 なら水魔法のウォータースコールはと、使おうとすると詠唱文が出てきた。よかった、これならローテーションで使えばいいか。


『水よ 雨となりて 敵を呑め』「ウォータースコール」


 だがこれからどうするか。敵の攻撃は防げているがまだまだ数がいるからな。そう思いつつ次の魔法を使う。


『風よ 雨となりて 敵を呑め』「ウィンドスコール」


 それにしてもこれはこれで楽しいな。てゆうかもしかしてこれ経験値を稼ぐチャンスなのでは? 敵のほうから集まってくるわけだし。さすがに魔力切れになったら退散するけど。


『土よ 雨となりて 敵を呑め』「サンドスコール」


 よし、そうと決まれば稼ぐか。こんなチャンスめったにないし。それに、ファイヤースコールが使えるようになった。これなら回せるな。


『火よ 雨となりて 敵を呑め』「ファイヤースコール」


 この攻撃でようやくイエロー・ゴブリンが倒れだした。よし、この調子でいくぞ!


◇◆◇◆


 いやー、倒した倒した。どのくらい倒したんだろうな。100体は間違いなく倒したと思うけど。

 それにしてもまだまだいけたけど警報機が途中で止まったからな。まあそうじゃないといつまでも鳴り続けて止まらない、なんてことになるからな。まあ仕方ないか。


 あとはゲートを潜って次の階層に行ってから帰るか。


名前 シヴァ  基礎lv12 男 15歳

ジョブ 戦士lv25 魔法使いlv24 僧侶lv23 生産者lv23 探索者lv25

加護 戦いの神




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