最悪の初めて 04
ぬちゃりとした感覚に顔をしかめる。
リカの唇をこじ開けて淳志の舌が入ってきたのだ。
「ふあっ」
思わず漏れたリカの声に淳志は気分を良くする。
リカとしては息苦しくてもがいていただけなのだが、淳志はそれをリカが感じていると捉えたようだ。
もうそれからはめちゃくちゃだった。
胸は乱暴に揉まれるわ、嫌だやめてと言っているのに無理やり押し込んでくるわ、まるで優しいとはかけ離れたエッチ。
ただ淳志の欲望をリカが受け止めるだけのような、そんな一方的な行為に、リカは感情がなくなったようにされるがままだった。
痛くて泣いても「最初だけだから我慢しろ」と捻じ込まれ悲鳴しか出てこない。
淳志だけが楽しそうに腰を振って、隣に据え付けられているテレビからはAVが流れている。そんな光景を、リカはどこか遠い気持ちで見ていた。
早く、この時間が終わればいいのにと、そんなことばかり考えていた。
やがてリカの腹の上に白濁した生温かいものが吐き出される。
生でされていたことにそのとき初めて気がついた。
ようやく終わったその行為に、リカはショックでしばらく動けなかった。
淳志はソファで煙草を吸いながら、「リカちゃん、気持ちよかったよ」と一見優しげな言葉を放っていたが、もうリカにはわかっていた。
自分は彼の性欲に利用されただけなのだと。
その証拠に終わったあとこうして放置されているし、腹の上のものは自分で処理しなくてはいけない。気持ち悪い。
何が優しくリードする、だ。
何が安心して、だ。
放課後に戻りたい。
断れなかった自分が悔しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます