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うーん、やっぱり人の集まりが悪いですね。まあ、小学校低学年を何人も集めたところで崩壊しか見えなかったりするので、最大で助けて三人までとは決めているのですが、まさか1人しか捕まらないとは思いませんでした。


さて、では呼びかけに応じたこの子だけは守り抜けるような立ち回りで4階のトイレに向かいましょう。ちなみにここでも噛まれないようにしましょう。噛まれたらリセです。あと、一応各階段を登りながらも、消極的な人助けを忘れないようにしてください。これで助けられる人数が増えるかもしれません。


うぃぃす。いずもっすけど〜。一緒にトイレ行く奴いる〜?男女ともに大歓迎だぜ〜。


はい、いつも通り誰も近づいてこない状況に少し辟易しながらもゾンビからロリを守りつつ目的地のトイレへと向かっていき……。


__________ピリリリリリリリ_________ピリリリリリリリ____________ピリリリリリリリ



ファッ!?この音は一体!?音的にこれはおそらく…、いずもちゃんのポケットにあるスマホからですね。まずい、マナーモードにするのを忘れていました。


仕方がありません。このスマホは捨てましょう。正直、スマホはキャラクター全員のストレス値を減らしてくれる使い勝手のいい序盤に素晴らしく便利な道具であり、あまり捨てたくはありません。が、先ほどの大音量でゾンビどものヘイトがこちらに向かってきてしまっているので、音を大音量で出したまま、他の生存者の近くに落ちるよう、うまく調整して投げます。すると、ヘイトがそちらに移るので一安心です。


さて、ヘイト管理をしっかり行ってくれるタンクの鑑である彼に敬意を示しながら4階のトイレに駆け込みます。そうしたら、中に誰もいないのを確認しましょう。



…。よし、今回は誰もいませんでしたね。ありがたいです。では、あとはちょくちょくトイレに入ろうとしてくる生存者やゾンビが入ってこれないように扉を抑えておきましょう。


え?生存者は入れた方がいいんじゃないかって?残念。こんな時間にこんな所のトイレに入ってこようとする生存者は確実に噛まれているゾンビ予備軍でしかありません。なので、絶対に中に入れないようにしましょう。


さて、そろそろ外の悲鳴も聞こえなくなり、本格的に呻き声と足を引きずるゾンビの音しか聞こえなくなりましたね。ここまで耐えれば、1日目はほぼ消化試合と言っても過言ではありません。もう扉を叩いてくるゾンビもいないでしょう。


ちなみに、このトイレに避難するまでに誰も助けることができなければ、つーんだつーんだ(ごちうさ並感)になるのでリセ案件です。



…………………………………………………



テストが返ってくる、やだなぁ。

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