本屋

@tatumito

私の場所

季節の風を感じながら必死に自転車をこぎ、赤信号で止まる、青信号になったら進むを繰り返す。

そして着いたいつものショッピングモール。

私は自転車を止め、エスカレーターをのぼり少し映画館を覗いていつもの場所へといく。

まずは表に出ている新刊や話題作に一通り目を通す。

あ、これおもしろそう、これは泣けそう、そんなことを考えながらも一旦目を通すのを止め奥へはいる。

今日は今月の第二週目なので私の大好きな人の雑誌が色々と出ている。それはしっかり中身まで熟読する。

私の大好きな人は本当に美しくてはかなくて実際彼が儚すぎて消えてしまうのではないかと不安になり泣いたこともある。そして意外にも雑誌のインタビューでその人の人間性が見えてくると思う。

読んでいてはじめて知ったことは私の大好きな人は犬を飼っているということ。そして束縛が案外強いタイプだということ。恋愛観は重めだということだった。

そして最近砂肝のアヒージョを作ることにはまっているらしい。それ以外にも彼が載っている雑誌を全て読み漁り彼に対する知識を蓄えていく。

そこから少しまた奥へと進み小説やエッセイのコーナーに目をやる。

わぁーこれ話題作のやつじゃん、あ、本屋大賞受賞してんだこれ、これあのドラマの原作じゃん、あ、友達におすすめされたやつだ、あ、この本まじでいいんだよな、嘘この本まだあったの、欲しいな、誕生日ねだろっかな、

そうやってどんどんいろんな本に目をとおしたまに中身まで読んでみたりして奥へと進んでいく。

奥へ進むと参考書などのコーナーになっているので学生なので一応そこにも目を通すが結果的に何がいいのかわからず毎回中身をしっかり読むわりには買わないでいる。

そんな私は約2時間この本屋に居座った結果私が買ったのは大好きな人の雑誌。私はこの悩んだ末に出会える1冊があるこの場所が好きだ。

私はまた本屋へと足を運ぶ。

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