第二章闇の中へ②

トラッド――[ニヤリ]と笑い、

「これって、熱烈な歓迎なんか?」


 ニオ――[ニヤリ]として、

「そりゃあ、もう、熱烈。

 まるで、旅芸人が来たかのような大騒ぎw」


トラッド――[苦笑]を浮かべ、

「ほんとかよ?w」


 フェレス――“クール”に、

「サーカスかどうかはともかく、

 確かに俺たちは、見世物のようだな」


リメア――[苦笑]して、

「何だかそう言うと、

 緊張感も何も、あったもんじゃないですね」


[カスター[微かな笑み]を浮かべ、

「ようこそ、いらっしゃいました。

 こんな状態ですので、

 たいしたおもてなしなどできませんが、

 どうぞおくつろぎください」]


トラッド――[苦笑]を浮かべ、

「くつろげって言われてもなーw」


 フェレス――“クール”に、

「俺たちは、戦いに来たのだからな」


[〈冒険者〉たちは、

 村に一軒しかない酒場兼宿屋の一室をあてがわれ、

 取り敢えず、休むことにした。]


トラッド――[苦笑]して、

「休んでるよ、おいw」


 ニオ――[ニヤリ]と笑い、

「シナリオ上の都合だね(笑)」


 リメア――[苦笑]を浮かべて、

「こういうのまでは選べないんですね」


 フェレス――“クール”に、

「全ての行動に選択肢を作るなど狂気の沙汰だからな」


[一休みしていると、使いの者が来て、

 食堂に来るように言われる。

 そこで、詳しい話をするそうだ。]


 トラッド――[普通]の顔に戻って、

「ん? そう言えば、一部屋だけなんじゃ……?w」


 リメア――[苦笑]して、

「私は、女だと思われてないとか?(笑い)」


ニオ――[ニヤリ]と笑って、

「大丈夫! ぼく、子供だから(笑)」


 フェレス――[フッ]と笑みを浮かべ、

「俺は紳士だからな。トラッドはどうだか知らんが」


トラッド――[苦笑]を浮かべ、

「おいおい。オレが、そんな人間に見えるかぁ?w」


 リメア――[微かな笑み]を浮かべ、

「見た目だけじゃ分かりませんから(笑い)」


 トラッド――[苦笑]のままで、

「ガビ――ン!W」


ニオ――[ニヤリ]として、

「ほんとは、僕とフェレスにも当てはまるんだけど、

 ショックを受けたのは、トラッドだけだった(笑)」


 フェレス――[フッ]と笑い、

「どこか、やましいところがあるからだ」


トラッド――[トホホ]な顔で、

「男って、悲しいよなぁw」


 フェレス――[普通]の顔に戻り、

「お前だけだ」


ニオ――[ニヤリ]と笑い、

「ぼく、分かんなーーい!(笑)」


[〈冒険者〉たちは、食堂へと移動した。

 そこには、

 カスター〈司祭〉と数人の男たちが待っていた。」


 トラッド――[苦笑]して、

「むさい野郎だけかぁw」 


 ニオ――[苦笑]して、

「まあまあ(笑)」


 カスター[微かな笑み]を浮かべて、

「村長の体調が思わしくないので、

 私が村の代表としてお話いたします」


 ニオ――[普通]の顔に戻り、

「〈司祭〉さんにも直せないの? 

 じゃあ、僕が診て上げようか?」


 フェレス――“クール”に、

「シナリオに組み込まれていないと

 できないだろうな」


 トラッド――[苦笑]を浮かべ、

「そりゃそうだw」


 カスター[微かな笑み]を浮かべて、

「だいたいのことは先日

 お話いたしましたが、

 さらに詳しいことが分かりましたので

 お知らせします」


[①「どんな怪物を見たのか?」

 ②「報酬の払い方は?」

 ③「今までの村の被害は?」

 ④「依頼にあった洞窟とは?」]


 ニオ――[苦笑]して、

「何か、聞くようなことってあったっけ?」


 フェレス――“クール”に、

「後は、洞窟の詳しい場所ぐらいだと思うがな」


 トラッド――[苦笑]を浮かべたまま、

「“知識判定”って、やり直しできないんだよなー」


 リメア――[微かな笑み]を浮かべ、

「あの時、誰か一人でも成功してれば

 よかったんですれど^^;」


 ニオ――[ニッコリ]と笑って、

「まあ、しょうがないね~~」


 フェレス――“クール”に、

「一応、聞いてみてもいいだろう。

 新たな情報が聞けるかもしれん」


 トラッド――[普通]の顔に戻り、

「そうだな。そうすっか」


[>①「どんな怪物を見たのか?」]


カスター[微かな笑み]を浮かべ、

「実際に見た者から話をさせましょう」


 村人(若い狩人ふうの男)

「村のすぐ近くの森の中で見ました。

 木立に隠れて良く見えませんでしたが、

 巨大な斧を持った、

 2メートルを越えるような巨体の牛頭の怪物が、

 何か獲物を引きずりながら歩いてました」


 ニオ――[驚いた]顔で、

「へぇぇ。ミノタウロスって、狩りするんだ~~」


 トラッド――[苦笑]を浮かべ、

「でなきゃ、何を食ってるんだ?w」


 リメア――[ニッコリ]と笑い、

「実は、ベジタリアンのミノタウロスだとか^^;」


 トラッド――[ニヤリ]として、

「そんな馬鹿なっ!?W」


 フェレス――“クール”に、

「ふむ。どうやらモンスターは、

 ミノタウロスに間違いないようだな」


 トラッド――[普通]の顔に戻って、

「だなw」


[ここで、“感覚判定”!

 5秒以内に、『意志力・精神』を選べ!]


(おおっ!)


 驚きながらも、手札を見る『トラッド』。


(《バスタークラッシュ SP》

 《全体攻撃 3Lv》

 『意志力・身体』

 《防御を固める 3Lv》

 『意志力・身体』

 ……か。よし!) 


 手札をチェンジし、新たに引き直す『トラッド』だったが、


(《心機一転 1Lv》

 『意志力・身体』

 《防御を固める 3Lv》

 《不屈の闘志 1Lv》

 《全力攻撃 3Lv》

 ……あれ?)


 『意志力・精神』は、手札に来ていない。


(もう一度、いくか?)


 一瞬、考えるが、そうこうしているうちに、時間がきてしまう。


[ニオ、フェレスが成功!]


 トラッド――[ニヤリ]として、

「よし! でかした!w」


[ニオ、フェレスは、村人の語っている様子に違和感を感じた!]


 リメア――[苦笑]して、

「どんな違和感なんでしょうね?」


 ニオ――[苦笑]を浮かべ、

「嘘でも言ってるとか?」


 フェレス――“クール”に、

「ふむ。考えられるな。しかし、問題なのは」


 トラッド――[普通]の顔に戻り、

「どうして、嘘をつかなきゃならないか、だな?」


 ニオ――[ニヤリ]と笑い、

「このなかに、恨みを買ってる人間がいて、

 復讐されるところだったりして(笑)」


 リメア――[苦笑]のまま、

「それって……(苦笑)」


 フェレス――[フッ]と笑い、

「それはない。シナリオどうしが関係するのは、

 ストーリーが連続しているシナリオの場合だけだ」


 トラッド――“うなずいて”、

「確かに、そうだなw」


 『トラッド』は相槌を打ちながら、次の選択肢を選ぶ。


[>②「報酬は?」]


 カスター[微かな笑み]を浮かべたままで、

「前金で1000ギリム、

 成功報酬でさらに1000ギリムお渡しします。

 これが、この村で出せる精一杯の報酬です。

 どうか、お引き受け下さい」


[キャラクターたちは、1000ギリム手に入れた!]


 トラッド――[ニヤリ]と笑って、

「収入ーっ、ゲ~ット!w」


 ニオ――[ニヤリ]と笑って、

「酒場で言ってたとおりだね~~」


 フェレス――[普通]の顔に戻って、

「そうだな」


 リメア――[ニッコリ]と笑って、

「次の選択肢にいきましょう?」


 トラッド――[ニヤリ]として、

「じゃあ、次行くぞ」


[>③「村の被害は?」]


 カスター[微かな笑み]を浮かべたままで、

「まだ、出ていません。

 しかし、足跡がさらに村の方に近づいているため、

 かなり危険な状態であると思われます。

 村人の神経も、もう、限界です」


 ニオ――[ニヤリ]として、

「そういう状態の割には、この人は余裕あんね~~」


 リメア――[ニッコリ]と笑って、

「人間ができてるとか?」


 トラッド――[苦笑]を浮かべて、

「どちらとも言えないな。次、行こう」


[>④「洞窟とは?」]


 カスター[微かな笑み]を浮かべたままで、

「村の近くにある洞窟のことです。

 そこにいる者がそこに怪物が入っていくところを

 見たと言っております」


 村人(若い狩人ふうの男)

「怪物を見た時に、勇気を振り絞って後をつけました。

 確かに、洞窟の中に入って行くところを見ました」


 ニオ――[ニヤリ]と笑い、

「今では、違うところにいたりして(笑)」


 トラッド――[苦笑]して、

「うわ、そりゃ大変w」


 ニオ――[ニヤリ]として、

「で、僕らが帰って来ると、村がなくなってる(笑)」


 トラッド――[苦笑]を浮かべ、

「それ、ブラックすぎ!(苦笑)」


[もう一度、説明を聞きますか? 「はい」/「いいえ」]


 トラッド――[普通]の顔に戻り、

「いいよな、聞かなくて?」


 “うなずく”面々を確認して、『トラッド』は「>「いいえ」」を選択する。


 カスター[微かな笑み]を浮かべたままで、

「お願いします。どうか、村を救って下さい」


[洞窟に向かいますか? 「はい」/「いいえ」]


 トラッド――[ニヤリ]と笑い、

「不審な点はいろいろあるが、

 ここまで来たからにはしょうがない。

 いこーぜ!」


 フェレス――“クール”に、

「まあ、しかたないな」


 ニオ――[ニッコリ]笑って、

「いこいこ~~!」


 リメア――[ニッコリ]と笑って、

「行きましょう!」


 『トラッド』は、[>洞窟に向かう]を選択し、決定ボタンを入力した。


 入力した瞬間、“ロード・シーカー”というロゴが表示され、ローディング画面に切り替わる。


(今度の冒険では、何が待ってるんだろーか?)


 いつも、この画面を見ると『トラッド』は、心踊る自分を感じる。


 きっと、この“ゲーム”をプレイする誰もがそうなのだろうと、『トラッド』は思う。でなければ、わざわざ、この“ゲーム”を選んでプレイする必要がないではないか。


 胸がワクワクすることが何もない人生はつまらない。何にワクワクするのかは、みんな異なっている。そして、『トラッド』は、この“ゲーム”をプレイしている。


(オレは、何に、出会えるんだろーか?)


 『冒険者』の心をつれて、シナリオは進んで行く。

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