第2章まとめと登場人物紹介
第2章のあらすじ!
湯気と黒煙が立ち上る大救出劇のあと、偉大なる魔王様こと『フール』は、再び平穏なる隠居生活に戻る。
無職だと間が持たないことから家庭菜園を始めたフールは、野山に畑を耕して野草を育て、その野草を加工して『砂糖』を作り出した。
砂糖が貴重なパンドラで、砂糖を売れば儲かる!
そんなわけで、フールとメイちゃんのお砂糖ビジネスが始まったッ!
二人は手始めに、メイちゃんの従姉で商館を営む『狐の半獣人のプリシラ』に、商談を持ち掛けた。
無職が作る砂糖ということで不信感を持たれつつも、フールの『カタギとして暮らしたい』という真摯な思いが伝わり、なんとか商談をまとめ上げることができた。
うざいので、メイちゃんのおじいちゃんのことは割愛。
商談をまとめた矢先、メイちゃんのスナックに泥棒が入った!
白昼堂々スナックを荒らすろくでもない泥棒の正体は、なんと……。
『勇者アンジェリカ』だった!
フールの前に現れるなり、ごはんを巡ってひとしきり暴れた勇者だったが、メイちゃんに諭されて、おとなしく故郷に帰ることになったとさ――。
これで、厄介な因縁がなくなって一安心と思ったのだが……。
なんとメイちゃんが、勇者を拾ってしまったから、さあ大変ッ!
行く当てがない、と店の前で泣いていた勇者をかわいそうに思った心優しきメイちゃんによって、捨て猫感覚で拾われたらしい。
そんなこんなで、『アンジェ』という源氏名をもらってスナックで働く元勇者アンジェリカだったとさ。
ただ静かに隠居生活がしたいだけの魔王様なのに、次から次へとおかしなやつが転がり込んできてしまう!
まったくスローにならねぇスローライフの行方はどっちだッ!?
*** *** *** *** *** *** *** *** ***
登場人物紹介!
『魔王カルナイン』
世界に蔓延る無数の魔族を支配していた偉大なる魔王。
だが、現在は……魔王をやめて『フール』と名を変え、ロリエルフのヒモ同然の無職となっている。
腹心の裏切りと、仇敵・勇者アンジェリカとの激闘による負傷で弱体化、本来の力を取り戻すために、絶賛隠居中。
基本的に、『働かない、やる気がない、金がない』――と、仕事をやめるとこうなりがちという悪い見本のような生活を楽しく送っている。
労働意欲皆無にして勤労精神不在だが、珍妙な商才有り。
『勇者アンジェリカ』
魔族を倒して世界を救うべく戦う勇敢な少女。全人類の希望の星。
とはいえ、現在は……魔王を討伐した後、仲間の裏切りによって、『仕えていた王を殺した大罪人』として、世界規模で指名手配されている賞金首に成り果てている。
黙っていれば絶世の美少女だが、喜怒哀楽が激しくとにかく騒がしい。
性格は、著しく素直がゆえにか、とんでもないおバカ。
元勇者だけあって、やたらと腕っぷしが強い。
メイちゃんに捨て猫感覚で拾われて、『アンジェ』という源氏名をもらいスナックで働くようになる。
『メイ』
パンドラでの魔王の身元引受人兼保護者。
人間の父とエルフの母の間に生まれたいわゆるハーフエルフの少女。
ひょんなことがあって、パンドラに流れ着いた魔王を拾った。そして、とある『契約』を結び、魔王に衣食住を提供する代わりに身の回りを守らせている。
いなくなった父親の借金の返済を工面しながら小料理屋を営んでいるため、幼いながらも料理上手な敏腕経営者。
街の人気者で、『メイちゃんの笑顔』目当てに訪れる常連客も多い。
パンドラを支配する邪悪なる魔女の血が入っているため、怒らせるととても凶暴でこわい
『プリシラ』
メイちゃんの従姉。
狐の半獣人であり、頭には三角の耳、お尻にはふわふさの狐のしっぽが生えている。
テレーザ商会の頭目であり、パンドラ国内での物資販売が生業。
商人らしい飄々とした性格で、おっとり系の間延びした話しかたをしているが……ひとたびキレると獣人の性丸出しの凶暴さを見せつける。
『ヨーゼフ』
メイちゃんのおじいちゃん。
厳つい筋肉ハゲジジイ。
パンドラ王国の将軍であり、王立騎士学校の校長も務めるパンドラ騎士団将軍。
とても偉い人なのだが、女癖の悪いドスケベジジイなので、フールに嫌われており、たびたび馬鹿にされている。
全身に彫られた魔法陣の入れ墨の効果により、肉体を鋼に変える魔法を使う。
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