第6話 記憶を見る魔法
二人が落ち着いたところで、マージは何があったのか、たずねました。エーリとカレンは、どう言葉を選べば伝わるだろうかと考えました。しかし、腕輪の事をからめずに
「もしよければ、あなたたちどちらかの、
「そんなことができるの?」
エーリが身を乗り出します。
「ええ。でも
「私、やります! 私の
カレンが授業中であるかのように手をあげました。
「ありがとう、カレン。ではまず、リラックスしましょう。エーリ、お茶を入れてくれる?」
エーリがキッチンでお湯を
黒いローブの男の
それに、魔法使いが
カレンがお茶を飲んで気分を落ち着けている間に、マージは魔法の
「水は
マージはそう言いながら、
「準備はいいかしら? カレン」
カレンはリラックスするように言われたのに、これから見る魔法にドキドキしながら、うなずきました。マージは
「カレン、あなたは私が記憶を覗くことに、同意してくれますか?」
「はい」
「では、見せてくれる場面を、思い出して下さい。そうね、まずは楽しいことから始めましょう。今日の給食は?」
カレンは、
「
カレンはローブの男の
鮮明な映像になったりぼやけたりを繰り返しながら、
マージはしばらく水盆を
「どうやら、どうしてもその
あなたたちがこの腕輪のことを今まで私に話さなかったのは、話せなかったからなのね?」
「今日はいい天気ね」
と、エーリは答えます。
「最近、なんだかいつも何かの魔法にかけられているような気持ち悪さがあったのよ。親子だもの、エーリとは一緒にいる時間が長いものね。
とにかく、この腕輪がなんなのかはさっぱりわからないけれど、
これからも、現在、腕輪の持ち主であるエーリに危険が
「お母さんにもどうにもできないなんて……」
エーリはうなだれました。マージは、なぐさめるように彼女の頭を
「ごめんなさいね。魔法というのは、
この腕輪については、できるだけ調べてみるし、なるべくエーリから
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