第3話 はずれなくなった腕輪
そのページに書いてあるのはこれだけでした。もう一度本をめくってみても、後のページも前のページも、もとと同じように白紙でした。
「結局これは、はずせないってこと? “
エーリは不安で泣きそうになりました。魔法の
「誰にも言っちゃダメってかいてあるけど、マージ先生に
カレンは言いました。エーリは「でも……」と
ちょうど、
「とりあえず、保健室に
エーリは涙を
エーリとカレンは
「いったい、どうしたの?」
エーリが
「あのね、さっき図書室で保健新聞に
エーリはハッとして自分の口を手でおさえます。カレンは、本当のことを言えなかったエーリに
「違うわ! 言いたい事はそうじゃなくて、図書室には本当にろくな本がなかったの!」
カレンもハッと口をおさえます。二人は顔を見合わせました。“腕輪のことを誰にも言ってはならない”のではありませんでした。“誰にも言えない”のです。それならば、とカレンは
「何かと思えば……。それなら保健室にある本からも探してみたら? でも、今日はもう帰りましょうね」
「はい、わかりました」
エーリとカレンは思ってもないことを同時に言い、また顔を見合わせました。言葉にできないならば、と、エーリはマージに見えるように左手の腕輪を
「あら、
とだけ言って、
「先生をごまかすなんて、
エーリとカレンの間では、腕輪の話ができるようでした。
「
エーリは
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