第25話

 今日俺と翔、白川さん、各隊の隊長、副隊長、そして東の東府の福岡統括長と西の日向府の副統括長が本部に来ていた。俺と翔と白川さんは報告と状況説明、加えて俺と翔は刀が破損したので隊長の勧めで特注を頼みに来た。

「それにしても大変だったわね」

「そうなんっすよ~ホントに死んだと思いました」

「魔物の気配は感じ取っていたものの私たちも担当区域から離れられなくって…ごめんなさいね。あのときに任務についていた他の騎士達もすまなかったっていっといてくれって、」

「いやいや、離れられないのは当たり前のことっすよ。持ち場から離れてそこに魔物が出たりしたら大変ですよ。なぁ、テル」

「そうです。副隊長が謝ることは有りません。俺たちが高い技術を着ければいいだけのことです」

「……」

「もしまだモヤモヤする様でしたら俺たちに副隊長直々に稽古をつけてくれませんか?ちょうど副隊長の剣捌きを見てみたかったし」

「俺も賛成だぜ」

「ふふっ、わかった、やってあげる。その代わり厳しくいくから覚悟しておいてね」

「「お手柔らかに……」」

「じゃあ俺もいれてくr」

「だめですね。トップが二人も抜けたら本田くんが倒れますよ?大人しく仕事しててください」

「えーー、俺もいきてぇな」

「じゃあこの子達を別で鍛えてあげればいいのでは?」

「うーん、それも有りか。よし!気が向いたとき稽古着けてやろう」

「気がむいたとき、とは?」

「適当だ。不定期にやるんだよ」

「ふ、不定期に…ですか……」

「雑いですね、柏尾隊長は」

「いいだろー?隊長直々に稽古着けるって言ってんだからよー」

「ぜひお願いします。強くなりたいです」

「俺もっす。強くなって一人ででも討伐できるようになりたいです」

「やはりよい後輩だな。よろしくな」

「いや……豪華すぎないですか?」

「安心しな。俺がやるのは全体での稽古だ」

「そうなんですか?」

「おん。全体的に力を底上げせんとこれからキツくなりそうな気がする」

「……」

「さぁそろそろよ」

「ん?着いたか」





 久しぶりの本部だ。〈星龍騎士団本庁〉 朝焼、夕焼、金烏、飛輪、日暈の主力五分隊と新人騎士の集まりである新緑を束ねる精鋭部隊、滝口隊が本部を置く場所であり、皇都の新緑隊の本部が置かれている場所でもある。

「先に報告と提案をする。そのあとは各隊の隊長、副隊長と崎、団長、副団長で話をする。その間におまえ達は刀を新調しにいってこい。白川、頼んだぞ」

「はい、なにもないとは思いますけども、一応付いておきます」

「どんな形の物でも扱えなければならないが……それはまただ。」

「なるほど」

「おう、それで…と、時間になった。入るぞ」



 

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