50-5最高神の最後の一撃
ーーーー ウーサー・ペンタゴン ーーーー
ジェイドもミサも、もう『神』で良いのではないか?
最高神とタメを張れる勇者も魔王も普通いないのである。
神と称した方がまだ分かるであろう。
全てはジェイドの称号のせいではないか?
何を『超』えるのである?
魔王は疾うの昔に『超』えているであろう。
神を超えて、何になる?
……それはもはや、神のみぞ知るのかもしれんのである。
「ここまで称号スキルを出したのは初めてだ」
「じゃあ、いっそのこと全部出しちゃう?」
おいこらジェイド何言ってるのであるか貴様。
「クククッ、では、そうしよう! 【
ジェイドのアホオオォオ!
空からバカでかい氷が降ってきて、庭園に突き刺さる。
「本来は、降り落ちた先から永久凍土と化す称号スキルなのだがな」
「ざーんねんでしたー。で、どうする?」
煽るなぁあぁあぁ!
「これは盾として使おう。ベガオ、逃げておけ」
「……サイバー・ドローン! 全て宇宙へ避難せよ!」
「おぉい! 逃げんじゃねぇ! みーくん、どーするよ!?」
「先にガイから仕留める!」
「ヨシキタぁ!」
ミサが盛り上がっているが、本当に大丈夫であるか?
「【
世界が真っ白になる。
と思ったらいつもの世界。
と思ったら真っ白。
それが繰り返され、段々間隔が短く――。
これ爆弾である。
どうする!? ジェイド! 何とかするのである!
ーーーー ジャック・ザ・ニッパー ーーーー
最高神の使う最後の技が爆発ってよ。
なんで最後って分かるか?
ルナからの情報だ。
【禁忌魔法】とやらで読み切ったらしいぜ。
それで最近まで何とか平和だったらしいが、結構なちょっかいを出されてたらしく、ルナがブチ切れてたっつー愚痴を、ガキ共からたっぷり聞かされちまった。
俺様も、見て聞くくらいしかできねぇが、ジェイド。てめぇなら、何とでもすんだろ?
そこだけは、信じてっからな。
「うーん、先に爆発は何とかしないと……どうしよっかなー!」
……あの世に行ったら張っ倒すからな。
あ、明滅が激しくなった。
「みーくん、そろそろ来るぞ!」
「魔力空っぽになるけど、あとお願いね! 『
ジェイドが叫ぶと同時、世界は暗黒世界に包まれた。
と、思ったら元の場所に帰ってきた。
何した?
「さすが、さすがは『超』魔王! ノース・イートごと時空の狭間に避難したか! 爆発そのものを星ごと回避とは、誉めてやる!」
マジか?
もうバトルの次元が違い過ぎて、俺様達は何も起きていない認識になっちまってる。
ジェイドが膝をついて、倒れかけた。
それをミサが支える。
それでも、笑ってんのな。
ミサもジェイドも、ガイもだ。
そして、ガイは手を挙げた。
その両手を、降参と言わんばかりにな。
ーーーー ルナ・ティアドロップ ーーーー
ジェイドくんの神回避のおかげで、私達は何とか生きています。
私達、知らない間に生死を彷徨い過ぎじゃないかな?
こんなことなら【禁忌魔法】なんて取得するんじゃなかったです。
知らない方が幸せなことが、こんなにたくさんあるなんて知らなかったもん。
ガイの両手を挙げた意味……私だけが知っている。
新しい称号スキルを使うための両手。
私も知らなかった……最高神の最後の一撃のための……。
「我はこのまま散ろう。だが、ベガオ! あとは、任せたぞ! 【
ガイは、称号スキルを起動すると同時に倒れました。
生きています。息はあるから。
でも、最高神その全ての力を注いだ【聖衣】が、ベガオの下に届きます。
「……ガイよ、そこまでか。ならば良し! 【サイバー・ドローン】に【大星地の聖衣】の全てを捧げるのじゃ! 純粋なエネルギー攻撃の前には、全ての無効化技も意味が無かろう!」
……バレています。
ミサちんもジェイドくんも、魔力攻撃や状態異常攻撃は無効化できますが、単純な力技はどうしようもありません。
その対抗策である『BB弾』も、ジェイドくんの魔力は空っぽだから撃てません。
私の魔力回復は、すでに発動しています。
でも、ジェイドくんの魔力容量が大き過ぎて、全然貯まらないよ。
頼みのミサちんですが、『ハートのエース』が鍵なのに、最高神2柱は心臓をどこかに置いてきやがりました。
汚い、さすが最高神きたない。
それでも隙あらば魔王城を攻撃してくるベガオの攻撃を全て撃ち落としてくれているのは、さすミサです。
ベガオは、天より下を見下ろし、最後の一撃を放ちました。
「ゆけ、これが最後の一撃じゃあ! 【サイバー・ドローン】フルバーストォ!!!」
空は白く染まりました。
ーーーー Norinαらくがき ーーーー
そして世界は真っ白け!
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