15-2初代魔王からの伝言
魔王の系譜、原典を読む君へ。
これを読む君は、魔王で、日本人なのだろう。
もしかすると、エクストラスキルで読める者がいるかもしれないね。
私の名前は初野千宇。
考古学者だったのだが、なぜか初代魔王『チゥ・ファウスト』となった。
無秩序な者に秩序を与えるのは苦労したよ。
狂犬を手懐ける苦労が分かるかい?
しかし、その価値はあった。
恐らく、ここまでの秩序と理性を持った魔族は他の『異界』には無い。
『魔王の系譜』には2つの機能がある。
1つは魔王を召喚すること。
そして、『異界』を渡ることだ。
その時の『魔王の系譜』の位置を起点とし、半径1000km以内にゲートが設置可能だ。
その時と言うのが、いつを指すのかハッキリしないが、恐らく人魔歴1000年になるだろう。
魔王の系譜の魔力減衰から計算した結果だ。
そして、『勇者の教典』と『魔王の系譜』この2冊を手にした『異界』に、一往復限りだが『仮渡り』ができる。
『異界』がいくつあるかは不明だが、4つあることは解読できた。以降は不明だ。
もっとあるかもしれないし、4つだけかもしれない。
解読できなかった私を許しておくれ。
そして、この解読結果は、日本人である君にしか理解してほしくない。
なぜか?
他の魔王は間違いなく、無謀にも、人類軍と大戦争を起こすからだ。
如何に圧倒的な力を得ていようとも、慌てて人類軍を相手にすれば、3人の勇者に痛手を負わされるだろう。
何より『異界』の者共と戦うのに、同じ土俵で臨んでどうする?
これは私の身勝手な願いだ。
私の代ではまず無理だが、可能であれば人類軍と手を繋いでくれ。
私と同じ、人間で、日本人の『魔王』なら、戦争の無意味さを理解できるはずだ。
争うことに意味が無い、と煽っているんじゃないぞ?
平和とは、戦わねば手に入らないモノだからな。
争いは同レベルでしか起こらないと言っているんだ。
勇者と手を組め、未来の魔王よ。
そして、その圧倒的な力を以て、私の仲間達の子孫を護ってほしい。
彼ら彼女らの日常と、その笑顔を。
願わくは、素敵な『魔王』ライフを。
太古へと『考古学』で渡った『古』の初代魔王より。
ーーーー Norinαらくがき ーーーー
ノース・イート初代魔王、チゥ・ファウスト。
由来、First Kiss.
はじめてーのーち……ウワナニヲスルヤメウワァ!
文字数少ないので、本日はもう一本あげまーす!
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