第16話
ヴィクスン=フィーロ、
金髪緑目のノスタリア成人女性で、ノスタリアとして平均的な体格ながら、演算魔術に最適化された思考回路と
「良かったねぇ諸君! とはいえ
掲げた両腕、交差して、拳を握る。ヴィクスンの動作によって、
「じゃあ君たちは彼等を第四棟へ連れて帰ってね。ワタシは副隊長から頼まれた仕事を終わらせてから帰るから」
「わかりました」
「お気をつけて!」
「君たちに心配されるような仕事はしないさ。まぁ、気遣いは受け取っておくよ」
四肢を砕かれ抵抗の術を奪われた犯罪者たちを部下に預け、ひらひらと手を振るヴィクスン。その指先が滑らかに弧を描き、ヴィクスンの体が浮かび上がる。
魔術ではない。緻密な計算の上で張り巡らされた
「さて、
ヴィクスンが問いかければ、
「やぁやぁワタシはヴィクスン=フィーロ! 人はワタシを奇術師と呼んでほしい! どうして皆はワタシに後ろ指を指して酷い名前で呼ぶのかな? 一体全体皆目理由がわからないよ!」
「ぎゃっ本当に来た!!」
「「鏖殺狐」ォ!?」
三区の路地裏、どちらも同じ程度に負傷している強襲部隊員たちと
「「鏖殺狐」って呼び方、可愛くも美しくもないから嫌いなんだよね。ワタシの
「俺たちで何とかできますんで!! お帰りください!! フィーロ二等戦闘官のお手を煩わせるようなことは何もございません!!」
「何でコイツが出てくるんだよ!!
「ワタシも頼まれた仕事はしないとだからね、残念ながらこのままさよならとは言えないんだ。さぁて、天高く、
開幕は強襲部隊員の一人が空中に吊り下げられ、逃げる間もなくばらばらに切り裂かれた光景。宣言通りの断末魔を奏でさせながら、ヴィクスンは爛々と、
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