第46話 らいかんさん笹茶で騎士団長の戦いを見る。

「ぱんちゃん。こちらの『桜』アニマルはどの程度戦士は増えているのです?」

狩りをどの程度してよいのか、少し濁してわたしは聞きます。


「お気遣いありがとうぱんだ。正直に言うと、最近の王国側の戦士の出来が悪くて、戦士になれる『桜』アニマルが飽和しているぱんだ。」

ぱんちゃんが、隠さずに言ってくれます。


「あら……。確かに、あの大精霊ちゃんの『加護』の決め方は少し問題ですよね。」

「そうなのかぱんだ?」


「あーあの子。決めているの……ダーツでよ?」

「ふぇ?……それは、どういうぱんだ……。」


「まぁ貴方達の崇めるあれ。なかなかのあふぉですよ?」

「聞かないほうがいいことも……あるぱんだね。」


ぱんちゃんとわたしは、(白目で)美しい青空を眺めます。

ぱんちゃんは、急須にお湯を入れ、わたしに笹茶を入れてくれます。


ずずずずず……。ずず。


「それにしても、あのスミッツとかいう戦士なかなかやるぱんだね。」


ずずずずず……。ずず。


「あれでも、騎士団の長ですからね。あー、『あれ』の時に一緒に旅した二人ですよ。あのアフロも含めて。」


「あーそれでぱんだ。『あれ』は今……って聞くのは野暮ぱんだね。」


「まぁ、それは、いいじゃないですか……今は。」


ずずずずず……。ずず――――。


 ◇


「はぁはぁはぁ。流石に少し休憩したいのだが。」

スミッツが、ちらっと教授を見て言います。


「君にはわからないかね。このバランスの美しさが。」

教授は目を瞑りながら、答えます。


わぁ……、両アフロにぶら下がっている『桜』モンキーの子供たちも目を瞑っていますよ……。何なんでしょうか、足元に蓮の花が見えますけれど。


「ぐぬぬぬ。なら次で最後の1戦。」


「そうじゃな。命の恵み。その程度で良いじゃろうて。」


確かにそうですね。ここ数年も実際は不作のようでしたけど、それなりの『桜』モンスターは狩り出来たのではないでしょうかね。


「そろそろ、握力が限界。だが! 最後の強敵ともがお前であって良かった!」


 ◇


スミッツが、満身創痍で見つめる先には、『桜』モンスターでもレアで美味しいと言われる謎の怪魚『桜』ウナギ!


「スュバァババババアアアアア―――!!!」


この魔物は厄介なのですよね。皆さんもご存じのうなぎ特有のヌルミ。

わたしの場合は、殴り、爪で切るなので、それがヌルリと交わされる感じが苦手ですし、びりびり攻撃もあるのですよね。


当然、スミッツも大剣なのでヌルミに攻撃が影響を受けてしまい、やりにくそうです。ただ、彼の場合は大剣特有の「叩き潰す」がありますから、そこに活路があるのかもしれませんね。


「いくぞ!今日最後の戦いだ! 勝って……お前を食す!!!」

スミッツの何かに火が付いたようです。

目の焦点があっていませんし、またです、涎がきちゃない!!!きょわい。



※ ※ ※


緊張感が漂う、スミッツの命を懸けた戦い!

まぁぁてぇええと言いながら出てこない兄貴!


あれ? 今回話が短いぞ? どうしたクレープ!!

いえ、書いてたら2000字超えましたので、2話に分けただけですよ?


え? 本日2話投稿?

しませんよ! もったいない!

なので、久々の「らいかんさんが逝く」ストック1在ります (/・ω・)/Yeah

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