第41話 らいかんさんと桜三銃士と残念三銃士

この王国の東、王都から2日の場所に桜アニマルが生息する「国立桜アニマル自然公園」があります。


周辺は、森や大河に囲まれていて、一部の平野に接する部分に国直轄の関所があります。 と言っても、密漁をするため侵入しようものなら、逆に狩られてご飯になっちゃいますけど。


 ◇


わたしたちは、「国立桜アニマル自然公園」手前の町「ブラッサム」に来ています。


御神木ワープを使ったのですって?

いえいえ。 そこは王国御用達の快適竜車の旅。


乗り心地最高の車内に、プール付きの宿泊地。

最高の料理に、ふかふかのベット、そして何より素敵な「お・風・呂♡」


これを楽しまなくて、何が『桜』クエストですか!


タダで手助けする程、こちとら生活に余裕がないのです!

わたし……未だE級冒険者ですもの。


魔獣型魔物差別が過ぎるのですよね……あのアマ受付嬢覚えてらっしゃい(にこにこ



※ ※ ※


ブラッサムの宿泊地大広間で、ミーティングです。

いよいよ、明日から『桜』クエストがスタートします。


参加者はわたしを含めて、8名。

まずは、わたし、聖騎士アナリーさん、騎士団長スミッツ、ブロッコリー教授

……アナリーさんなんて、アナリーと『桜』三銃士とか言い出してますね(反吐


次に、『残念』剣士と『残念』三銃士の4名。

えっと、名前は……駄目兄貴くんと、とん、ちん、かんでいいですか?


覚える(考える)のが面倒くさ(げふんげふん


 ◇


「今年は、例年になく『桜』アニマルの素材が不足している。そこで、ここにいるらいかんさんにお願いをして、特別に我々も桜の加護を得たため、『桜』クエストに参加することとなった。 よろしくな。」


スミッツが、少し怒った顔をして、残念三銃士達に言います。



「はぁ?何を言ってるんだ! 『桜』クエストは冒険者の既得権益だろ!騎士団が出しゃばるなよ! なぁ兄貴!」 とんがスミッツに食って掛かります。


「そうだそうだ! なぁ兄貴!」 それにちんが同意します。

「お前たちの手柄になんてさせないんだぞ! なぁ兄貴!」 更にかんが煽ります。


「おいおい。お前達騒ぐなよ。見っとも無い。 騎士団長さんよお。こいつらもこう言っているんだ。桜の加護のある俺たちに、ここは任せて見るってのはどうかねぇ!」


駄目兄貴が、足を机に上げて組み、半目の下目使いでスミッツに言います。



……何やら  ぱくぱく(*''▽'')

……茶番が  シュワ~((+_+)) ゲップ!

……始まりましたね(・∀・)にぱー! ポテチ&コーラで少し見守りましょうか。


 ◇


「すまないが、そうはいかんのだ。君たちが余りにも不甲斐ない為に世界の平和の危機なのだ。 正直、一日『桜』猪一体がやっとでは……とても。」


教授も、我慢をしながらなんでしょうね。 アフロを引っ張りながら諭します。



『オイオイオイオイ!そりゃぁ↑ 筋が通らねぇっ↓――て↑もんじゃ↓ありやせんか↑ おおぅ↑』

駄目ニキが、急にコブシを込めて凄み出します。笑



ぱくぱく(*''▽'') ――面白いですね。この生き物。



「いや、しかしだなぁ……ぷ(笑)」

教授が、我慢できずに笑っちゃいましたよ?(笑)


『人がぁぁぁ↓あああ↑ 真剣にぃいい↑ 話しているというのに、そいつあぁ↑酷いってぇ↓ もんじゃぁああ↑ ありやせんかぁ↓ おぉう↑?』


「うん……ぷぷ。そうだ……な ぷぷ(笑) すまんすまん。ぶうううう!」


あ。スミッツが限界がきて吹き出しましたね!

それに、隣で残念ん子が、笑った顔で白目向いて気絶しています。

……きょわい(失笑)


「何もそんなに粋がらなくてもよい。ぶ……ぶはっ!失礼。何もお前さん方の獲物を取るわけではない。お前さんたちが狩れない獲物を狩る……では、問題ないのではないか? お前さんたちが狩れるアニマルは?」


「あぁ? さぁ~↑くぅ~↓らぁ~↑~~猪だぜぃ(キラン 」


「う……ぷ、うん。それが桜ラビットだと厳しいじゃろ?」


「あ~↑い↓」


面白いので、わたしも話してみましょう。


「それなら、わたしたちが桜ライオン狩りしても問題ないですよね? (*''▽'')ぱくぱく」

「んん~~↑ お~↑前は~だぁ~↑れぇ~↓だ~~↑ぃ↓? え?魔物@@?」


「わたしは冒険者でライカンスロープのらいかんさんですよ! (*''▽'')ぱくぱく」

「んん~~↑……あ~↑い↓ 問~~題~なぁぁぁぁあ↑~~しぃぃぃ↓」


―――ヨォォォォ~~~~~~~!ぽんぽん!


「よ!流石兄貴! 話が分かる漢! (*''▽'')ぱくぱく」

「あ~↑い↓」


「流石魔物でも冒険者の端くれ!話が分かる!なぁ兄貴!」×3

「あ~↑い↓」


あ~↑い↓ ちょろいですね。でも嫌いじゃないですよわたし(*''▽'')ぱくぱく


※ ※ ※


あ~↑い↓ 今までのお話で一番酷いですね(白目

はい……自覚しています(とほいめ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る