第22話 らいかんさんおじやとラーメンで逝く。
ふむふむ。お米を潜らす…ダイブという表現は素敵ですね。
玉子は…えーと。コケッコウの玉子が有りますね。
このオジヤというものは出来そうですね。
なるほど。この「美味しいゆりぞう飯ガイド虹色スープ編」読みやすいですね。
えーと。次に、ラー…メン?何でしょうこれ。
迷宮都市にあるとか何とか書いてありますが…わかりませんね。
◇
※以下、茶番
『あのぉ~脳に話しかけてくる中の人。ラーメンって何でしょうか?』
『ラーメンと言うのはっすね。もちッととして、つるつる~として美味い奴っす!』
『はぁ。さっぱりわかりませんね。馬鹿ですかね?で、材料は何ですか?』
『えーと調べるっす。ゴーグル先生よろしくっす。ポチッ!』
『あー簡単っす。まず、キャメルクラッチ?で、超人をふたつに割って伸ばして…ん?何んすか?これ?』
『けれたん。それすごい昔の漫画のネタ!』
『え?あ。本当っすね。失礼失礼っす。』
『見てて面白かったけど。これ以上はゆりぞう神に失礼だから、僕が説明するね。』
材料は…4・5人分で(※この材料は本当ですが、茶番です。)
強力粉…250g、薄力粉…250g、塩…5g、
重曹、またはベーキングパウダー…5g
水…220cc、片栗粉(打ち粉)…適量
おお。すごい!目の前にそれがリアルに見えます。
良く分かりませんが粉ものですかね。メモメモ。
メモをルリルラちゃんに見せると、何故か「あるよ」と用意をしてくれました。
ご都合主義の異世界もので良かったというところでしょうか。
『作り方は、まず、重曹またはベーキングパウダー、塩、水をよく混ぜ合わせましょう。かん水は重曹、またはベーキングパウダーで代用…だって。』
ほうほう。混ぜ合わせる。はい。どーーん!
『次に…(略)…で出来上がり!』
なるほど、これね…。
はいラーメンの麺の出来上がり!どーーーん!って、
『黙らっしゃい!このクレープのもう一つの作品の住人があ!分かるわけないでしょう!もう、私はぱるぷんての手先に耳をかしませんよ!!』
『…じゃあ。君もぱるぷんて使えばいんじゃない?使ってたでしょ。』
『あ!!!あなた賢いですね。最近「賢い女性」ってのが流行っているみたいですよ?おひとつご応募いかが?』
『あー。声を聞いての通り僕、男の子。』
『あら、それは残念ですね。ぱるぷんて!』
すると…なんということでしょう。
目の前に環七から「あの店」の麺が送られてきました。
ラーメンの麺の作り方検索してたら、超人がどーのってのを見つけてしまって…つい茶番を追加で書いてしまいましたよ。世代でもない漫画でさっぱりわかりませんでしたけど…。何なんですかあのオデコに「中」って書いてあるお髭の方は…。(実話)
※ 以上茶番でした。
◇
「どなたか簡単な料理出来る人いますか?わたしらいかんなので苦手なのです。頭の中に大精霊ちゃんの上司みたいな人が話しかけてきて、先ずは「エルフ米」を炊けと言っています。それで妖精スープにも火を入れるそうです。」
これくらい出来そうですが、真面目な話…毛が入りそうなのですよね。
「「私出来る~。」」
ルリちゃんとルラちゃんが、腕まくりをして自慢げに言います。任せましょう。
(20分程経過)
ふっくらお米が炊き上がっています。
これをざるに入れて一度水で洗うそうです。
「「出来たよ~。」」
お米を炊いて、それを水洗いしたふたりが、嬉しそうに見てきます。
「ありがとうございます。では、火の入ったスープにそのお米を入れ、
「はーい。」
後は玉子でとじて蓋をして3分待つだけです。
ふたりにお願いをして、3分後に鍋の蓋を開けてもらうと~。
「すごいです!湯気が虹色ですよ!!」
「すごいわ。神秘的ね!」
「まぁ~綺麗ねぇ~!」
「「すごいすごい~!」」
出来上がった「おじや」
米が妖精のスープを吸っていて、一粒一粒にしっかりと味がついていそうです。
妖精のスープに、用意したエルフ米とコケッコの玉子をただ入れただけのシンプルな料理です。子供のエルフふたりでも作れた簡単な料理「おじや」。
ですが、この…虹色の湯気と香りふぁあああぁ…。
辛抱たまりません。ぱくり。
―――あ…やっべ。言葉失ったわ。
皆も言葉失っていますね。この食べ方は神のみぞ知る味。
お米ってこんなに甘いのですね…。それに絡みつく妖精スープのあの旨味!
コケッコウの玉子の滑らかさと優しさが加わって…。
極上…天国。ゆりぞう神様あーめん。
ん。そうでした。次らーめん!!
妖精のスープで作るラーメン。
麺と一緒に環七から届いた、チャーシュー?と、タケノコ?を入れるべきか迷いましたが、ガイドブックを見ると、わたしたちの浅知恵で入れては行けない気がします。というか、入れれません。
憧れの古民家レストランの方でも、自分の料理知識では、まだこれに合う物は作れないそうです。わたし達もシンプルに行きましょう。
麺を茹でて貰います。ひとりづつですね。
まずは、大精霊ちゃんに食べて貰いましょう。後ろではまだまだ腹ペコのお客が待っているのだからボケはいらないですからね!
あ…大精霊ちゃんが倒れた。
次のアナリーさん…は、まぁ倒れますよね。
気持ち的には、ルリちゃんルラちゃんに先に食べさせてあげたいところ。
ですが、多分ふたりとも倒れます。ですので、無理を言ってわたしを先にしてもらいました。
ずずず…ずず…っずずずずずずずずずず!!!
う。と…止まりません。あのスープが麺に絡みますうううう。
麺と7色の味わいスープがお魚を食べているようにも、お肉を食べているようにも変っていきます。これは…あかん奴やぁあああ。あははは。
ふわり…。
ああ。オジヤとラーメンの合わせ技一本で…。わたし、空を飛んでいます。
あははははは。あははははは。あははははは。高~~い!
こんなに高く幽体離脱して逝ったの初めてです~。
高さなんて分かりません。あはははは。
あ。ルリちゃんルラちゃんも倒れました。
あははははは。あははははは。あははははは。可愛い~!!
もう、他のエルフにあげなくてよくないですか?これ。
今温めた分のスープを5人で食べて、残りったら大精霊ちゃんのお土産でいい気がします。リファイン草も、収納空間の中ですしね!!
◇
そんなことを思いながら、幽体離脱から戻ったのですが、皆さんすごい勢いでお代わりしていますね…。
既に村のみなさんに残す気はなさそうです。
みなさんおなか一杯です。
茶番にお付き合い頂いた頭の声の持ち主に、大精霊ちゃんがスープを奉納して、私たちは、幸せなお昼寝をすることにしました。どうせ時間は殆ど過ぎていません。
素敵な、不思議な食の異世界とその神様ゆりぞう神に感謝をしながら、
幸せな夢の世界へ落ちていく…。
――― 何時の日にか「古民家のレストラン」に行くことを夢見って。
※ ※ ※
一足先に古民家レストランへ皆さん逝ってみてくださいね。
異世界でも料理人してます〜夢を叶えるまでは絶対に諦めない。目指せ夢の古民家レストラン!〜 作者ゆりぞう神
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