第18話 らいかんさんエルフの村長に合う。

湖から続く温かく優しい森の樹々に囲われて、和やかな雰囲気でわたし達はエルフの村に辿り着きました。


村の周りには、木の精霊トレントさんや可愛らしい蝶の羽を持った兵士の精霊さん。お馴染みの下半身が馬、上半身が鹿・・・おっと人のケンタウロス(ケッ

が、村を守っています。


 ◇


ルリちゃんが嬉しそうに、アナリーさんと手をつなぎ

門番のケンタウロス(ケッ に言います。


「今日の大精霊様のお告げの人を連れてきたよ!!丁重に扱うの!」


「これはこれは。ルリさま。おかえりなさいませ。本日のお告げと言いますと、大白森猿に纏わる方でございま…あ?」


あ。ケンタウロスがわたしに気が付きましたね。

こいつは、ケンタウロスのケウス。この村の門番をしています。

3歩歩くと色々忘れます。


「ラ…ライカンスロープだとぉお!ルリさまこちらに!そこの美しいお姫様も!」

「う…美しいって…私…。」


元ん…げふんげふん。アナリーさん何照れているのでしょうね。

わたしが裸を褒めた時もそんな感じでしたし、聖騎士の世界も世知がないのですかね。


「ちょっとまってケウス!わたしです。らいかんさんです!」


「そんな奴は知らん!俺の知っているのらいかんさんはライカンスロープだぞ!」


ね。支離滅裂でしょ?だから嫌なのです。こいつ。

本当に何で上半身「人」なのかしら。

下半身馬なら、こいつの上半身は鹿でいいじゃない。馬鹿なんだから。


「おい!ケウス!いい加減にしないと、夜中に見てた「あれ」ウマミちゃんに言いますよ?」


「ウ…ウマミ?え…あれ? あれ!あれええ!ダメええええええええええ!

はっ。らいかんさんじゃないですか?ご無沙汰しております。らいかんさんが大白森猿に纏わる何かなのですか?」


「あなた、相変わらずお馬鹿ですね。わたしじゃないですよ。そこの人間のアナリーさんですよ。あなたが美しいお姫様とナンパした。」


「美しいお姫様?はて…?」


「あ。3歩歩いたのね…。そのまま動かないでルリちゃんの話聞いてね。」


アナリーさんは…。あ…まだ照れてますね。

もう、こいつも上半身鹿でいいのではないでしょうか。あ、下半身馬もか。


ルリちゃんは改めて、ケンタウロスのケウスに説明をします。

そして、ケウスに歩くの禁止を言い渡します。


「わかりました!歩きません!お告げの姫とらいかんさん。ささっこちらへ!」

と、村の中を案内しようとするケウス。


1・・・2・・・3歩・・・「貴様あ~ライカンスロー…ぐはぁ(わたし右手一閃!



おい…お前。さ…さては…ただの馬鹿だな?


 ◇


もうこんなんばっかりで、何時までたってもエルフの村長に会えないじゃない!

3話くらいでリファイン草持って帰るつもりでお話書きだしたのに!


しかたない。ら~いかん~ぱるぷんて!


 ◇


場面は、木造の豪邸リビングに移ります。

らいかんさんと聖騎士アナリーは湖で出会ったエルフの娘ルリとともに、エルフの老夫婦に挨拶をしています。


「おお。あなたが大白森猿の運を運んで下さったアナリー様ですか!今日は本当に良く来てくださいました。ゆっくりしていって下さいませ。」


「らいかんさんもお久しぶりねぇ。」


よし!ナイスぱるぷんて♡




―― 次回予告! ――

湧き上がる虹色の「あれ」。広がる七色の香り。

火照るからだ!!

「キタ――(゚∀゚)――!!ゆりぞう飯!」


ホ・ン・ト・ナ・ン・デ・モ・ア・リ・ネ♡

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