私らしい私

何もかも全て飲み込んで、涙と一緒に流して捨ててきたけれど、それもいよいよ終わる時が来たのだ。



「君らしくないよ」


そんな言葉が引き金を引いた。



彼にとっての私らしい私とは、私の知らない誰かのことだったから。


嘘を許し、心を無くし、それでも笑っている女のことだったから。

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