水槽
浅い水槽の中で、渇いた尾鰭を揺らめかせ、私は愛を強請る。
貴方は水槽の外で私を見つめ、時折、一雫だけ愛を零し、私の心まで渇いてしまわないようにする。
そうして人を愛するということの、誰かにとって単純で、二人にとって難解な答えを、ガラス越しに探し合っているのだ。
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