第9話 へんてこなりんごさん2

へんてこなりんごさん


へんてこなりんごさんのハイキング。

お山をお散歩楽しいな。


てくてくてくてく。

たっくさん歩いて歩いて、もうすぐ頂上かな?

その時、へんてこなりんごさんはあれ?と思いました。


「何だか焦げた匂いがする」


お空を見上げるとモクモク煙が上がっています。

するとへんてこなりんごさんに走ってくる人がいます。


「火事だ! 逃げろー!」


まぁ大変!

山火事が起こったらみんな逃げないと!

でも、へんてこなりんごさんは頭にストローをさして、火に向かって走りました。


りんごジュースをブシャー!

あっちもブシャー!

こっちもブシャー!

みるみるうちに火が消えてしまいました。


「ありがとう! へんてこなりんごさん!」


「どういたしまして。でも、まだやることが残ってるよ」


へんてこなりんごさんはそう言うと、焼けた大地に向かってププププププププッと種をいっぱい飛ばしました。

そして、もう一度りんごジュースをブシャー!

すると、にょきにょきぐんぐんずずんずん。


なんということでしょう!

コゲコゲの大地だった場所にりんごの木がたっくさん!


「へんてこなりんごさんってすごいね!」


「ふふふふふっ。じゃあこれを食べてみて」


へんてこなりんごさんは木に成ったりんごをもぎ取って、はいっと渡しました。

シャクシャクモグモグゴックン。


「おいしーい!」


おしまい

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