第6話 へんてこな家さん2

ここはサバンナの草原。

ぞうさんが歩いています。


「あぁのどが渇いたなぁ」


今日もお日様カンカンテリテリテリ。

とっても暑くてなかなかお水が見つかりません。


「あぁ困った。これじゃあ倒れてしまう」


ぞうさんは木陰によっこらしょと座りました。

その時やって来たのは、へんてこな家さんです。


「こんにちは、ぞうさん。私はへんてこな家だよ」


「こんにちは、へんてこな家さん」


ぞうさんはペコリとしました。


「こんなところに座ってどうしたの?」


「水を探して歩いていたんだけど今日は暑すぎて疲れちゃってね。少し休んでいるんだ」


「まぁまぁそれは大変だったね。それなら私の中で休んでいく?」


へんてこな家さんは自分のお腹にあるドアをコンコンコンと叩きました。

でもその扉はぞうさんでは入れません。


「ありがとう。でもその入り口は、僕には小さすぎるよ」


ぞうさんがそういうので、へんてこな家さんは「ちょっと待ってね」と答えてムムムムムッと力を入れました。

するとどうでしょう。

家が大きく大きく大きくなります。

ぞうさんが見上げるくらいに大きくなったへんてこな家さんは、手でドアを開けて言いました。


「さあどうぞ」


ぞうさんはびっくり。

ぴょん、どしん、と飛び上がるように立ちました。

鼻でフーフー体の砂を飛ばしてさあ行こう。


「お邪魔します」


「いらっしゃーい」


なんて素敵な家でしょう!

真ん中にぞうさんもゆったり入れる大きなプール。

奥には飲み物、果物、野菜に木の実。

もちろん隣の部屋にはベッドもあります。

部屋一面全部ベッドでぞうさんもゆったり。


「こんな素敵な家、初めて見たよ!」


「そうでしょう、そうでしょう」


へんてこな家さんはとても嬉しそうに笑いました。


おしまい。

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