第18話にわかでもいいじゃない

雨野月子

「やったー!!日本また勝ったわよ!!」


野球のユニフォームきて、なにやらはしゃいでいます。WBCがはじまってから野球がもりあがっていますね。

ワールドカップがあればサッカーが、ラグビーの世界大会にオリンピック、陸上の世界選手権。世界規模のイベントがあれば、その競技がもりあがりますね。


雨野月子

「フィギュアスケートも忘れちゃだめよ。羽生結弦君かっこいいわ」


にわかファンと呼ばれる人たちがわらわらと増えます。そんなにそのスポーツすきだったっけという人まで熱く語りだします。

昔からのファンは眉をしかめるでしょう。

盛り上がる前から応援してたのに、にわかが急に騒ぎだしてと。


雨野月子

「でもにわかでもいいんじゃないの」


そうです。そのジャンルがもりあがるには絶対に多くの人に支えられなくてはいけません。ファンが増えるのはいいことです。

たしかに俺だけが私だけが知っているという優越感を持ちたくなるのはわかります。

でもにわかでもファンを受け入れなければそのジャンルは先細りしていきます。


まさにSFがそれですね。にわかや新人に罵声を浴びせて、近寄らなくしてコアなファンだけにしてしまった。今では廃れたジャンルになってしまいました。

SF作品は今なお人気はありますがあまりSFとはいわなくなりましたね。

ソードアート・オンラインやサイコパスなんかはSF作品なんですが、あまりSF面を強くだしませんよね。


雨野月子

「にわかでもなんでもファンになってもらうのがそのジャンルを発展させるのには必要なのよ」


だからLiSAを鬼滅の刃で好きになってもいいいし、ガンダムを水星の魔女から好きになってもいいのです。米津玄師からチェーンソーマン、星野源からスパイファミリーでもかまいません。

にわかなんてなんの恥じることもないのです。好きになったらなにきっかけでも応援したらいいのです。

そのほうがきっと人生たのしいですからね。

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