第17話異世界じゃがいも

雨野月子

「中世ヨーロッパにじゃがいもやトマトはないから異世界ファンタジーにもあってはいけないって。異世界は中世ヨーロッパじゃないっちゅうの」


なにやらご立腹のようです。

これは時々思い出したかのように話題になりますね。

月子のいう通り異世界ファンタジーはあくまでも中世ヨーロッパ風であって、本当の中世ヨーロッパではないのです。

他にもトマトや「南無三」なんかの仏教用語もそうですね。


雨野月子

「昔のファンタジー小説で普通に馬鈴薯でてきたけど誰も何も言わなかったわよね」


田中芳樹先生のマヴァール年代記で軍隊の食事に普通に馬鈴薯、つまりじゃがいもがでてきました。1988年の作品ですね。昔はインターネットが普及してなかっからかもしれませんが、誰も何もいいませんでした。

異世界にじゃがいもでもトマトでもとうもろこしでも何でもでていいのです。

異世界だけの単語で物語をつくると訳がわからなくなりますからね。

もしそんなことが気になるようなら、その人は異世界ファンタジーを読んだり見たりするのには向いてませんね。

どうぞノンフィクションだけ見ておいて下さい。

他人の作品に文句をいうのは人生の無駄遣いです。


雨野月子

「仏教用語はね、仏様のことを人間がはかろうなんてあさはかなのよね」


とある僧侶さんの答えで仏陀はあまねく世界を救うために存在するので異世界で仏教にまつわる言葉が出てもかまわないということです。仏様の心の広さの前には人の考えたことなどすべてお見通しなのです。

仏陀の手のひらを世界のはてと思った孫悟空みたいなものです。


雨野月子

「ファンタジー異世界でサラブレッドみたいに見えてもあれは違う種類と考えたほうがいいわね」


サラブレッドは長距離には向かないので、異世界にサラブレッドが出るのはおかしいということです。あれはよくにた姿の別の生き物と考えたものといいでしょう。

ただファンタジーなのでFFのチョコボのようにその世界だけの生物が出るほうが好きですね。

吸血鬼ハンターDが駆る馬はサイボーグです。あれは西暦10000年の物語なので、異世界とはちょっと違いますけどね。


設定に懲りすぎても読まれるとは限らないのが、小説の難しいところですね。

小説とは違いますがキン肉マンなんかはむちゃくちゃな設定が時折出ますが、圧倒的に面白いです。

個人的には前方後円墳が鍵穴の形をしているので異次元につながる鍵であるというのが好きですね。

どうせならこれぐらいぶっ飛んだ設定を考えたいものです。

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