第11話いやになりますね

雨野月子

「はーいやになるわ、あの声優さん好きだったのに……」


どうやら月子が好きだった声優が不倫騒動で降板したようです。かなり人気の声優さんだったのでとても残念です。

個人的には不倫や浮気は家庭の問題なので作品には関係ないかなとおもいますけどね。

でも、時代がそれを許さないのでしょうね。

地上波のテレビに出る俳優さんならいざ知らず、声優はそこまでしなくともと思います。


雨野月子

「今や声優も俳優もくぎりなんてないのよ。同じ人気商売なのよ」


声優だけでやっていくにはかなり厳しい世界のようですね。なら、なおさら身辺には気をつけてほしいものです。せっかく売れっ子になっても自分のミスでこのような結果をまねくのです。その作品のファンのことも少しは考えてほしいものです。

自分の推しのキャラの声がかわるのはなんだかやるせないですよね。


欲求をコントロールするのにフィクションで代替えするという方法があります。

本来ならやってはいけないことをフィクションの映画やドラマ、アニメを鑑賞することによってその欲求を満足させるのです。

フィクションの世界なら別に問題はありません。だって嘘の世界ですから。


雨野月子

「世の中にはフィクションから影響されて犯罪にはしる人がいるから規制すべきっていう人がいるわよ」


本来はその逆です。フィクションの物語を読んだり観たりして、人間はやってはいけないといけれどやってみたいという欲望をおさえられるのです。

フィクションを規制したら、そのやってはいけない欲望の処理方法がなくなり、犯罪が増えるかもしれません。

現に外国ではフィクションを規制したばかりに犯罪がふえてしまっているよです。


雨野月子

「本末転倒だわね」


動物のなかで人間だけがフィクションを共用できるといいます。せっかくそんな能力があるのに自分で自分の首をしめるのは馬鹿らしいですね。

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