第4話「私のパートナー」

私は、時里 日美ときさと ひみ。昔からいつも1人になってしまうことが多い。

そして、私のパートナー頴川 沙依 えかわ さよりさんの姿が見当たらない。そのため、私は部屋に入れない。

「どこに……行っちゃったんだろ。」

私は立ち上がって、沙依さんを探すことにした。

校内を歩いていて、気になったことがある。

とても複雑な道になっているが、自然と道が分かる。

これが1番不思議、で不可解。

すると突然スマホと脳何かが流れ込ん感覚がした。

《この先立ち入り禁止です。入っては行けません。》

「うわっ!びっくりした!」

「うーん、確かに立ち入り禁止エリアっぽいけど……」

「この先に行ったところで沙依さんがいる訳じゃないし。」

と、元きた道を引き返そうとしたその時だった。

「……助けて……お願い……」

という声が聞こえた気がした。

もしかしたら沙依さんかも知れないっと思った。

そして、私は意を決して先に進むことにしたのだった。


どうしてこうなったのだろう。

ただ、学校に入って、機械を通っただけなのに……

視界は真っ暗で腕や足は動かせない。音も聞こえない。だけど、口は塞がっていない。

声を出したいが誰か来るかも知れない。

怖い……とても怖い。早く、ここから出してよ。

でも、声も出ない。

すると近くに人の気配を感じた。

とても嫌な予感がするだが、全てを拘束されていてどうすることもできない。

すると突然、足に激痛が走る。

「うっ、い、痛い……痛い……」

意識が飛びそう。だけど、負ける訳には行かない。足の感覚が無い。

「いっ、うぐ……はぁ、はぁ……」

もう自分の体がどうなっているのか分からない、ほど全身がいたい。

「んああああああぁ……一体何が……」

私の意識は落ちかけていた。

だが次の痛みはなかった。


私は立ち入り禁止禁止エリアを進んでいた。

そこはまさに迷路のような構造をしている。

「あの声は気のせいかだったのかな?」

そう思っても、時すでに遅し。

さらにウロウロしていると、突然空気が変わった場所があった。

「ここって……何なんだろう?」

とその時「ああああああぁ」と叫ぶ女の子の声が聞こえた。

「この声はきっと沙依だ!」私は声がした方へ走った。

するとそこには、小さいな窓があった。

私はその窓覗き込んだ。

……そこには、血塗れになている沙依らしき人がいた。

「なんだよ。あれ……一体私は何を見たの?」

「足と腕が無くて……お腹は裂かれていて……」

私の精神はおかしくなっていた。

だが、このことをクラスメイトには言っておかないと。

そうして私はスマホを操作しようとした時、後ろから人の気配を感じた。

私は後ろを見ずに全速力で走った。

「電話しなきゃ。はぁ……はぁ……」

「ちゃんと運動しておけば良かった。」

「えっと、学級委員って誰だっけ?」

「名簿を見れば……ゑ鳴えなさんか。」

そして私は、走りながらゑ鳴に電話する。

「お願い……出て。疲れてきたの。」

「もしもし?日美さん、なんか用?」

「良かった……あのね、私のパートナーが死んでて、私も追われてて……きゃあ!」

「ど、どうしたの?」

私は咄嗟とっさに録音を開始した。

だが、聞こえてくるのは日美ひみのもがく音と「苦しい」「助けて」の声だった。その後、電話は切れてしまった。

「(一体、この学校で何が起こっているの?)」


あの後、私はくるみとさっきかかってきた電話について話している 。

「これは一大事よ。クラスメイトが2人も行方不明になっている。これは臭うわね。」

そういうと楜は真剣に頷いた。

「日美さんいわく、パートナーが死んでいるらしい。ちなみにその子の名前は?」

「多分、沙依さんだと思う。だけど不可解なのは、朝の時点でいなかったこと。」

「でも席はあったよね。てっきり間違えたのかと思っていたけど。」

「うーん、一体どういうことなんだろ。」

「謎だね。でも、確実なのは2人が行方不明で、殺された可能性が高いってことだね。」

「そうだよね、見てはいけないものを見てしまった。死体の可能性が高い。」

「これは全員に言っておくべきだよね。」

「そうだね。次行方不明になるのはゑ鳴の可能性が高い。」

「……そうだね。日美の最期を聞いたのは私だからね。最悪殺されるかも知れない。」

「大丈夫!心配しなくていいよ。何故なら私がいるのだから。」

「……ふふ。そうね。期待しているわ。」

「でも、危なくなったら逃げるのよ。」

「いや、私は逃げないよ。」

「どうして?私といたら死ぬかも知れないのよ。」

そう言うゑ鳴に私は少し強く言った。

「私はゑ鳴を守ると誓った。守れなかったら、一緒に死ぬ。」

「……どうしてそこまで?」

「そ、そりゃぁ……好きだから。」

「へぇ、そうなんだ。」

するとゑ鳴は、私を押し倒した。

「本当に、私を守ってくれるのよね!」

その声は、震えていた。

きっと怖いのだろう。もし自分が死ぬかも知れないことが。

私も電話の録音は聞いた。

日美の苦しむ声がとても残酷で、胸が苦しくなった。

今まで我慢していた。そんなゑ鳴を私は絶対に守る。

「もちろん!私はゑ鳴を守る。これからもずっと。」

そう言うと、ゑ鳴は涙を流した。そして、ゆっくり私の顔に近づく。

「えっ……ちょ!」

そしてゑ鳴とキスした。

さらにガシっと私に抱きついた。

「(か、体が動かせない。どんだけ強いんだよ。)」

「(でも、それだけ不安だったのだろう。)」

私は優しくゑ鳴を抱きしめた。

「(私も好きだから嬉しいよ。可愛いよゑ鳴……)」

「(ここが生徒会室で良かったね。思う存分できるね。)」

ゑ鳴が落ち着くまで、ずっとしていたのだった。

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