KAC20231 子供の頃に出会った本は本屋さんでの立ち読みから始まりました

逢明日いずな

第1話 本屋は私の価値観を変えてくれました


 私にとって、本屋というのは、非常に有難い場所でした。


 子供の頃は、漫画を読むのがとても楽しみでしたが、ついつい、長居をしてしまうことで、顔を覚えられてしまい、店員からはあまり良い印象を与えていなかったと思います。


 それが、中学生の頃から、徐々に小説と宇宙や物理に関する本に変わっていきました。


 なんで、物理だったのかというと、SF系のアニメなどで、時々、出てくるアインシュタインの相対性理論なのですが、これって何?


 そこから、理論物理学が気になり出しておりました。


 最初から相対性理論なんて、全く理解できないだろうと思ったのですけど、都会の大手の本屋に行って、少し立ち読みをしたところ、これなら少しは理解できるかもしれないと思って1冊購入しました。


 面白かったのかどうかは、何とも言えませんが、ただ、丁寧に解説されていた事もあったので読破できました。


 ただ、完全に理解できたのかは疑問です。


 理解出来た事というのは、速度が速くなると時間は遅れ、高重力の場所でも時間は遅れる。


 時間というのは、誰にでも平等に与えられていると思っていたのに条件によって時間経過が変わってくるというのには驚きました。


 こんな不思議な世界なのかと思うと、欲が出て、面白そうだと思った本は、購入して通学中に読んでました。


 高校時代の半分は、物理学系か宇宙系の科学系の本をよく読んでいました。


 今考えると、なんて背伸びをしていたのか、これが、私の厨二病だったのではないかと思います。


 そんな中で、スプーン1杯で大人の体重ほどの質量を持つ星が、宇宙には存在すると、そんな面白い星が存在することに感動したのですけど、それを、同級生の友人に話したら、だから何だというような事を言われてしまいました。


 その答えを聞いて非常にショックでしたが、後で、人には興味を示すものが違うのだから、自分の興味が無い内容については、そういうものなのだと気がつくきっかけになった気がしました。


 本屋で立ち読みして、理解が深まりそうだと思った相対性理論の本を購入し、読破した事によって、私に新たな世界を見せてもらえました。


 今でも立ち読みはさせてもらっておりますけど、本屋で立ち読みをさせてもらい、読み易いかどうかを確認できる、とても良い場所です。


 やはり、手に取ってページを開くことのできる紙媒体の本を置いてくれる本屋さんは、私にとって宝物なのかもしれません。

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