第16話 6−1 関東大会の観戦
関東大会一回戦。千葉マリンスタジアムで行われる千葉県代表の習志野学園と群馬県代表の前橋工業高校との試合。
俺は美優と一緒に習志野学園側のスタンドで観戦していた。と言ってもまだシートノックも始まっていないが。
バックネット裏や記者席にはすでにたくさんの人たちが。習志野学園は春の甲子園ベスト4だし、今回の関東大会優勝候補だ。関東大会は試合数も少ないし、注目度は高いのだろう。スカウトの人たちは夏の甲子園が始まる前に目ぼしい選手はリストアップしているって聞くし。
「お兄ちゃん。向こう側はなんだか寂しいね」
「群馬から応援団が来るのは大変だし、あとはこれが関東大会だからだろうな。夏の予選大会とか秋の県予選、あと神宮大会なら応援団も来るだろうけど、関東大会は勝っても上の大会がないし」
前橋工業の応援団はおそらく部員と、有志の応援団らしいのが三十人くらい。あとは父兄だろうか。
それと比べてこっち側は部員にブラスバンド部に応援団、チアダンス部まで。それに父兄と俺たちのような一般人の観客もいて、いくら地元とはいえ甲子園と変わらないほど応援がいるんだから、相対的に向こうが寂しく見えるもんだ。
「っていうか、西川遅いな……」
「あ?シートノック始まってないだろ。遅くねーよ」
ちょっとガラ悪い格好、正確にはパーカーを着崩してダメージジーンズに音が鳴るほどの鎖を付けた今どきの若者スタイルをした西川が来た。中学校の頃同じ野球部だった西川は、珍しく進学しても野球を続けていなかった。あとの三人は続けているのに。
「西川さん久しぶりです」
「おう、美優ちゃん久しぶりじゃねーか。あいかわらずめんこいな。これで涼介がなびかないって、アイツ相当なワルだな」
「ですよねですよね!もう、涼介さんは鈍感なんですから。まあ、そういうちょっと鈍いところもいいんですけど」
ちなみに、涼介以外第三中学野球部の面々は美優が涼介を好いているのを知っている。それをからかったりこうしてよくわからず煽ったりするのが楽しいのだとか。
人の妹をなんだと思ってる。
まあ、今も子どもっぽく頬を膨らませているのが可愛らしいから、が大きな理由だったりするのだが。
「んで?その罪作りな我らが四番様はどこにいるんだ?」
「まだベンチだよ。チラッと見たが、背番号九だった」
「一桁?いや、外野っていうのもびっくりだけど、この時期に習志野学園でレギュラーねえ……」
「さすが涼介さんです!」
妹よ、目をキラキラさせすぎだ。
あと、恋敵多そうなんだよな。涼介って彼女いたことはないらしいけど、中学の頃から結構モテてたし、柳田の話だと一年でベンチ入りってことでかなり話題になってるらしい。
この前グラウンド借りた時にメールアドレス交換しておいたけど、わりかしメールが来る。特に涼介の学校生活について。それを美優に教えているため、柳田は美優から優しい情報源さんとか言われていたり。
習志野学園のシートノックが始まる。やはりライトの一番目として涼介はノックを受けていた。
「外野手の目線から見て涼介はどうだ?」
「……完璧すぎて何にも言えねーよ。なにアイツ、俺より送球正確だし、肩は絶対俺より強いし、自信なくすわ」
「いやでも、お前がセンター守ってくれてたから俺らは勝てたんだぞ?二番としての仕事もしっかりこなしてたし」
「お前ら天才におれみたいな凡人が泥塗るわけにはいかねーだろ。お前らバッテリーには劣るが、清水も天才の部類だ。深山だってバッティングならお前らに負けず劣らず。ならおれみたいな奴は小技と守備で貢献するくらいしかねーよ」
こう卑屈に言うが、西川はバントも上手く、足も速くて守備範囲が広かった。捕ってからが早かったのでホームを踏まれることも少なかったぐらいだ。
こいつも全国に行った一員なんだから誇っていいのに。
「でも西川さん、ずっと残って練習してましたよね?お兄ちゃんや涼介さんともよく一緒に練習してましたし」
「美優ちゃんや。それはおれが恥ずかしい思いしたくなかったからなんだよ。こいつらは色んな高校から招待されるような変態。おれはそこら辺にいる石ころ。なら路傍の石なりに何とかしねーと、石ころのせいで行ける舞台に行けなくなっちまう。おれがこいつらを転ばせるわけにはいかなかったわけよ」
「……それってつまり、お兄ちゃんたちについていけるように西川さんも頑張ったってことですよね?それは誇っていいんじゃないですか?だって西川さんが努力したことに変わりはないんですから。それで全国に行ってるんだから、すごいことですよ!」
「……ヒロ、なんなん?お前の妹」
「知っての通り、俺の妹」
西川は不良座りのように膝を曲げて、手で顔を覆っていた。その後もう一方の手で美優の頭を撫でていた。
「……ありがとよ。涼介にはもったいないな」
「あ、西川さん口説いてます?残念ながら私は涼介さん一筋なので!」
「わーかってるよ。応援してる。……倍率かなり上がりそうだが」
「そうだなぁ。……これで甲子園で活躍してみろ。一躍全国スターだぞ?」
「ガンバ、美優ちゃん」
「はい!頑張ります!」
わかっているのかいないのか。相手のシートノックも終わり、スターティングメンバーが発表される。
我らが涼介は、六番ライト。
「六番ねぇ。そういや予選ってどうだったん?」
「七打数五安打二ホーマー。十分注目選手だよ」
「相変わらずでなにより」
習志野学園は一塁側ベンチだったので、涼介の顔は見やすかった。先攻は習志野学園。いきなり四連続安打、五番が犠牲フライで二点先取。ランナー二塁一塁で涼介に回ってきた。
「得点圏で涼介かよ。……二塁打」
「ホームラン!」
「……大穴で三塁打」
唐突に始まった賭け。西川、美優、俺の順番に言い合い結果を見守る。二ボール一ストライクからの四球目。緩いカーブを掬い上げてファーストの頭を越していた。
「止まれ!」
「回れ!」
涼介は二塁も蹴った。中継にボールが帰ってきた頃に塁間の真ん中を走っており、足からスライディングをしていたが余裕で間に合っていた。
走者一掃のタイムリースリーベース。湧き上がるアルプススタンド。絶望的な表情を見せる相手投手。
まだワンアウト。しかも打たれたのは一年。
関東大会に出場するくらいなのだから、それなりに自信があったのだろう。傍目から見ていて悪い投手ではない。相手が悪すぎただけで。
「今日の結果。五打数四安打一本塁打」
「西川、賭け好きだな。……五打数五安打一本塁打、サイクルヒット達成」
「大穴すぎんだろ!……美優ちゃんは?」
「お兄ちゃんの+本塁打!」
「五打数五安打二本塁打サイクルヒット達成?まあいいけど……。負けたら勝った奴に昼飯おごりか?」
「だな。美優が負けても俺が払う」
なんだかバカげた妄想を言っているが、これが少し現実味ある時点でおかしいと思う。
特に関東大会なんてコールドゲームは存在しない。習志野学園は先攻なので最低でも二十七回アウトを取らないと試合は終われない。
結局初回は打者一巡どころか四番まで回ってようやくチェンジ。最後はセンターのダイビングキャッチでセンターライナーとなってアウト。あれはセンターの人を褒めるレベルだった。
結果的に初回に八点。絶望的な点差だ。しかも今日の先発はエースナンバーをつけた名塚さん。荒れに荒れなければこのまま勝利一直線だろう。
その名塚さんはさっさと三者凡退に切って取り、瞬く間に攻守交替。短すぎる守備だった。涼介もフライを一つ処理していたが、ほぼほぼ定位置のフライだったために感想はない。
五番キャッチャーの大石さんがストレートを弾き返して左中間に飛ぶ二塁打。また得点圏で涼介に打席が回る。
「あーあ。今度は二塁打かね」
「シングルでランナーが帰ってくる」
「涼介さ~ん!ホームラン打って~!」
今回も適当に予想する。さっき本日の打撃結果を予想してしまったので、一打席ごとのはただの遊びになっていた。でも一応口にする。
で、初球。音を聞いた途端結果が分かった。高目に浮いたストレートを引っ張って千葉マリンスタジアムの中段に叩き込んでいた。
「125?」
「135と見た」
「きゃあああぁぁぁぁああ!」
プロが使う球場で中段に叩き込むってどうなんだ?高校生離れしてるって評価が正しいんだろうけど、それが一年生だからな。
スカウトの人たちなんて一年生だからあまり注目してなかったのに、バシャバシャ写真撮ってるよ。記者も同じか。明日の地方紙には大きく載るかもな。
「得点圏で強いってレベルじゃないぞ?」
「英断していいなら、俺はアイツを四番に置くね。敬遠させねーために」
「一年で四番ねぇ……。秋ならありそうだけど」
スタンドもベンチも大盛り上がり。実績は十分、涼介がレギュラーだってことこの場にいる全員が認めただろう。
十点差。もう試合の結果は見えていた。ここで相手はエースをレフトに下げて二番手をマウンドに送る。
だが、そんなことも関係なく習志野学園は攻め立てた。更に一点を加えて、守備はさっさと済ませる。プロ注目のバッテリーに、頭角を現したスーパールーキー。鍛え上げられた上級生。鉄壁の布陣とはこのことだろう。
「チーム自体がチートみたいなもんだろ……」
「この前の甲子園ベスト四が弱かったらそっちの方がびっくりだよ」
「でも涼介さんもすごいねえ。一番活躍してるもん」
美優の贔屓目を除いても、涼介はかなりの活躍をしている。
やっぱり習志野学園に行かせてよかった。俺のために菊原に来なくて良かった。菊原でももちろん活躍はしただろうが、甲子園が遠くなる。甲子園で活躍するスターが地区予選で埋もれるところだった。それは野球界としても、涼介の親友としてもしのびなかった。
試合は習志野学園のペースで進んでいく。四回まで先発の名塚さんは二塁を踏ませないピッチングを繰り広げた。打線も毎回得点を叩き出している。涼介は三打席目にレフトへライナーを打ったのだが、当たりが良すぎてシングルヒット。二塁ランナーも一つ進塁するのがやっと。
流し打ちで見せる打球じゃないと、球場全体で唖然。俺が今やろうとしていることを涼介は試合で結果として見せつけていた。センター返しと引っ張るのは得意だが、流し打ちは苦手だと思って手を出したらこれだ。
「涼介は遠いなぁ……」
「バーカ。遠くに見えてるだけマシだ。俺なんて見上げてるんだからよ」
土俵は同じ、と言いたいのだろうか。まだ俺はそこに立ってすらいないが。
五回から、習志野学園は投手を茂木さんにスイッチ。勝ちが確定している試合にそこまでエースを引っ張りたくないのと、控え選手に試合経験を積ませたいからだろう。
この試合を見ると、菊原はそこまで弱くなかったのではないかと思ってしまう。コールド負けしたとはいえ、七点しか取られなかったのだ。涼介は途中出場だったが、ここまで絶望的な試合展開じゃなかった。
茂木さんは調子を上げたのか、三者凡退に切って取る。球速も144km/hをマークしていた。今まで140km/h出れば良い方だったのだが、ここでいきなりこうも球速が上がったのはびっくりした。この前の試合から一か月経っていないのだ。
この前の菊原との試合で調子が悪いようには見えなかった。何かが茂木さんの中で変わったのかもしれない。
次の攻撃。今度は一・二塁にランナーがいる状態で涼介に打席が回ってきた。満塁策というのもありかもしれないが、ここで逃げるのは群馬代表としてどうなのか。
「俺なら敬遠。お前なら潔く打たれるか?」
「抑えるって選択肢はなし?」
「お前ならそれでもいいけど、俺にはないね。アイツを絶対に抑えられる自信なんて。同じチームだったからこそわかる」
「だけどさ、涼介だって凡退することはあるんだぞ?アイツだって半分は凡退……ん?半分しか凡退してないのか?」
「その二分の一に賭けるほどギャンブラーじゃねえっての」
今まで散々ギャンブルの話をしてきた西川に言われても説得力が全くなかった。この半分も全国大会での結果であり、通算で出したらきっとそれ以上の打率を誇っているだろう。計算したことないけど。
「研究されてないって言っても、アイツの弱点俺らも知らないからなぁ」
「たしかに。何が苦手なのかね?変化球も平気で打ってるし。左投手でも打率変わらねーし」
そうこう言ってると、快音が球場に響いた。センターオーバーの当たりはまたスタンドに入るかと思われたがダイレクトに当たる。ランナーは一斉に帰ってきて、涼介は二塁に止まった。
気付いている人は気付いてる。サイクルヒット達成だ。
「まず俺たちが奢りはなくなったな」
「あのさぁ……。一年生初スタメンでサイクルヒット達成とか、どこの漫画の世界の住人だよ?」
「それがアイツの才能だよ」
県外や都、大阪などからも引っ張りだこだった涼介。来ている特待生の推薦状だけでフリーペーパー並みの厚さになっていた。そのスカウトたちの見る目は確かだったという証左だ。
涼介は今度の甲子園でその名を轟かす。手に入れられなかったことを三年間悔やむだろう。そういう意味では習志野学園は勝ち組だ。世代最強捕手をその手に収めたのだから。
回が進んで七回の裏。さらに習志野学園は選手を代えてきた。投手は背番号二十をつけた柳田。そして捕手は涼介になっていた。ライトには控え選手が入る。
「お、本職ぅ」
「あ~。涼介さんのお顔見づらくなったぁ~」
「まあでも、プロ行ってもキャッチャーだろうからな。夏の甲子園終わったら涼介ずっとああだぞ?今がレアなんだから」
この采配も今後を考えてのことだろうか。一年生に場数を踏ませる。キャッチャーもフルマスクなんて疲れが溜まるだろうし、投手陣にも休みが欲しい。そして何よりも点差だ。これだけ点差が開いていれば五・六点取られても余裕がある。
試すにはちょうどいいかもしれない。
「柳田って県大会で戦ったことあるよな?夏の大会は全国出たんだっけ?」
「そうそう。全国ベスト四。俺たちがあの試合に勝ってたら戦った相手」
「……悪ぃ。逆転されちまって」
「別に惜しいなんて思ってないよ。次のピッチャーだった鈴原が悪いとも思ってないし。というか、チームメイトを怒れるわけないだろ。あんな予想できない事故」
投手潰し。結果的にそうなり、あれは故意だったのかどうかもわからずうやむやになったままだ。
事実として相手チームは逆転勝ちし、次の決勝で柳田の中学に圧敗。俺はボールを投げられなくなって、踏んだ本人は高校で野球を続けている。投手は知らないが。
特に謝りにも来ないで。
「あの試合に勝ってたら、西川は高校でも野球続けてたか?」
「……わっかんね。あの試合で野球が怖くなったのは事実だし、お前みたいな天才が野球をできなくなる世の中ってやつも嫌になったよ。何で才能ある奴が、それこそ涼介と一緒に活躍できた奴がボールを握れなくなったって知った時は絶望したさ。で、何で俺みたいな凡人は健康なんだって。才能ないから僻みの対象にならなかっただけだろうけどよ」
西川の組まれた手は震えていた。あの時の無力さを思い出しているように。
手術には三日かかった。大きな手術を二回したためだ。その結果肩の切れていた神経は繋ぐことができたが、右腕は全く動かない。手も震えて物は何も持てなかった。
あの頃は野球を奪われたことに怒り狂って、誰にも会いたくなかったのと、失望感から本気で死のうとさえ考えていた。いつかは親の仕事を継ぐから野球も辞めるとは思っていた。けどそれはあくまでも自主的に辞めるものだと思っていた。
知人には迷惑をかけたし、ほとんどの人が泣いてくれた。でも、あの時は泣けなかった。ボールを持てない事実が、動けって思っても願ってもピクリとも動かない右腕が、そこにあるはずなのにないものにしか思えなかった。
あれだけ自分の意志に沿って振れてきた腕が、別の何かに置き換わったかのように。もう自分の物ではないから腐っていくのではないかと思い。
右腕がなければ野球選手としても、家業を継ぐこともできない。
なら俺が生きている意味は?野球もできず、ケーキも焼けない。そんな俺がこれから何をしていけばいいのか、まるでわからなかった。誰かに支えてもらわないとまともに生活もできないお荷物。お荷物の居場所は。
その悩みも、あの人が叱ってくれたためにもう終わったことだが。その時のことを思い出すと恥ずかしいので、今は頭の片隅にどかしておく。
とか思いながら、その人を今探してしまったのはナイショだ。
「やめやめ。今は涼介の試合見に来てるんだから暗い話はなし。この調子だとまた涼介に打席が回ってくるな」
「五打席目か。まーたランナー埋まってからアイツに回んねえかな」
そう話している内に柳田は三者凡退で守備を終えていた。二奪三振。入学前千葉最強左腕の名前は伊達じゃないらしい。この前の紅白戦を観に行った時からわかってはいたが。
八回の表は二番打者で攻撃が終わる。一人でも出れば涼介に打席が回る。その打順はクリーンナップ。五番に柳田が入っているが、まあ一人くらい出るだろう。
八回の裏も軽く三者凡退。柳田の速球が141km/hを記録した時は歓声が起きた。そりゃあ、一年生が投げる速度じゃないからな。
九回の表、四番、五番に連続四球。一アウト二塁一塁で涼介に打順が回る。
一年生とはいえサイクルヒットを達成している、驚異のルーキー。連続四球もあり得る。
「確率で言えば、この打席は凡退するはずだが」
「確率じゃないからなあ、スポーツは。それに相手投手ももうへばってる。制球できてないし、もう一本出るかもしれない」
「涼介さ~ん!」
隣の妹だけじゃなく、球場中がこの打席に注目している。涼介を避けたからといって、後の打者を抑えられるとも限らない。満塁は守りやすいと言われるが、大量失点にも繋がる。
むしろ、勝ち筋が見えないくらいなら勝負してほしかった。点差が開きすぎているから及び腰になるくらいなら玉砕してほしい。
十割打てる打者はいないわけだし。
注目の初球。捕手は外すようにアウトコースに構えていたが、制球ミスか、それはゾーンに来てしまう。
外すような気の抜けた力のない球を涼介が見逃すはずもなく。しっかり振り抜いた打球はレフトの頭どころか、フェンスを越えていった。
即座に土下座する俺たち。
「美優、お前の言う通りだった。涼介を甘く見積もったつもりはなかったが完敗だ」
「涼介のこと一番理解してたのは美優ちゃんだったな。凄い奴とは思ってたけど、認識が甘かった」
「そうでしょうそうでしょう!涼介さんはすごいんですから!」
球場のスタンドで小学生の女子に土下座する俺たちって相当異端だよな。涼介のホームランに気を取られて注目されてないけど。
いや、一人の女性と目が合った。彼女はこの結果を当然と思っているのだろう。だからこそ、何故か俺たちを探していて、その上で俺が妹に土下座していて首を傾げている。
悪いことはしてないんだけど、見られて恥ずかしい。
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