音結いの詩 ― otoyui no uta ―

思い出の宝石箱

どれくらい経ったんだろう

お揃いのピアスはずしたあの時から

ずっと……考えてた

胸に残る愛　閉じ込めるすべを

わたしが気付いていたこと

あなたは気付いていないでしょう？

綻びを見つけた日

わたしはどうすれば良かったの？

繋がれた手と手

わたしの欲しがった指輪が輝いていたね

思い出詰めこんだ宝石箱

気付かないふりして

鍵も失くしたふりで　忘れてたいの

止まること知らない涙も全て

枯れ果てたふりして

恋もなかったことに　してしまいたい

ひとりの生活も慣れて

自分へのご褒美　新しいピアスを

付けて……知らんぷり

引き出しの奥の　捨てられないもの

わたし気付けなかったこと

あなたは気付いていたんでしょう？

小さな歪みきっと

わたしが生み出したものなのね

繋いでた手と手

離れるその前にわたし何ができたのかな？

思い出詰めこんだ宝石箱

腕に抱え込んで

鍵をそっと取り出し　開いてみるの

見えないふりをしてきたものも全て

受け止めるわ　わたし

恋をなかったことに　したくはないの

振り返らない

振り返りはしない恋だけど

ふたりの胸に残っているから

宝石箱　いつか

懐かしいと笑える日まで

仕舞っておきましょう

思い出詰めこんだ宝石箱

腕に抱え込んで

鍵をそっと取り出し　開いてみるの

見えないふりをしてきたものも全て

受け止めるわ　わたし

恋をなかったことに　したくはないの