土曜日
最後のリハビリ、基礎練習から、歩行練習。筋トレはおもりを又重くして行う。階段の上り下り。等盛りだくさんのメニューでかなり疲れた。
病室に戻ってきて、私は「本当にお世話になりました。これお礼の気持ちです」と花毬の入った袋を佐々野さんに渡した。
「本当にいいの、きれいね、ありがとう」と佐々野さんが言うので、「大きい折り紙のものは外れにくいので、手に取ることが出来ます」と私は言った。佐々野さんは「そうなの、リハビリに使わせてもらうね。元気でね」と言って病室を出て行った。
しばらくして看護師の担当の人が来たので、同じように挨拶して花毬を渡した。
昼からは父と娘が会いに来た。
父「明日退院か、よく頑張ったな」
私「うん、一応家の中は杖無くて歩けると思う。問題は段差かな、躓かないようにしないとね」
娘「二階には上がらないんでしょ?」
私「今は無理、あの階段きつすぎる。洗濯物はしばらく手伝えないね」
娘「それはしょうがない。買い物とかもできるようになるまで私がするから、夕飯は作れそう?」
私「それはやるよ。休み休みでもね。洗い物ぐらいはできると思うから」
父「ま、どちらにしても無理せんようにな。と言ってもやらにゃならんのか」
私「そうよ、主婦に休日はありません、なんてね」
娘「まあ、少しづつやれるようになってくれればいいよ、夕飯だけども助かるから。そういえば花毬は渡したの?数が減ってるけど」
私「うん、佐々野さんと、看護師さんにね。喜んでいた」
娘「そうか、よかったね」
とかなんとか色々話をしていたら1時間なんてあっという間。
「明日朝から来るから」と娘が行って二人は帰って行った。
明日退院か。40日を超える入院。色々な人に世話になったな。後は私が動けるようになって恩返ししないとね。
自主練をやりながら私はそう思っていた。
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