3月7日 雑草をなめてた
啓蟄も過ぎ、そろそろ虫たちが顔を出すころだ。今か今かと待っているのだから早くしてほしいという気持ちもあり、本格的な春までは多分あと1回くらいは寒波が来ると思うので、あんまり急がないでも良いよという気持ちもある。
私の気持ちはさておいて、まだ虫たちの姿は見ない。今日は小さめのガガンボを1匹見かけたのみだ。
一方で植物たちは、続々と芽を出し葉を広げ始めている。つい数日前までは地べたにべったり張り付いていたロゼット植物も、むくむくと頭をもたげている。
毎年のことながら、私の行動範囲内に生きる植物たちの、その多様性に心底驚く。多様すぎて、いまいち把握できていない。
ここまで植物について色々と書いておきながら、今さらこんなことを言うのもどうなんだとは思うが、実は私、植物に対してはそれほど興味があるというわけではない。どちらかというと虫派だ。
虫が好きだと、結果的に植物に詳しくなる。目当ての虫を見つけるために、植物を調べる必要が出てくるからだ。
ただ、詳しくなるのはせいぜい目当ての虫に関係のある植物に限ってのことだ。それ以外の植物については、(私は)驚くほど知識がない。
たとえば、私が毎年春に目にしている、黄色い小さな毬のような花を咲かせる植物。可愛いなあとは思っているけれど、そういえば、名前を知らない。
というわけでこの際だし、インターネットと、家にある雑草の本(「街のスキマ植物図鑑」「まちの植物のせかい」「美しき小さな雑草の花図鑑」)を駆使して、調べてみた。
そんな本を持っていながら知らんのかい、と言われてしまいそうだが、「興味がない」とはそういうことなのである。反省。
まず、知りたい雑草の特徴を整理する。
春のこの時期に、黄色い小さな花が咲く。花の形は、毬のように丸っこい。道端に生える、いわゆる「雑草」である。日当たりのいいところに生えている。葉は薄く丸い形をしていて、たしか三つ葉になっていたと思う。上に伸びるのではなく、地面を這うように横に伸びている。
これらの情報をもとに調べてみた結果、雑草の名前は……
……分からなかった。
コメツブウマゴヤシか、コメツブツメクサ。おそらくこのどちらかだろうというところまでは分かったのだが、その先が分からない。両者の見分け方を調べてみたところ、どうも「葉の付け根にトゲがあるかないか」を見る必要があるらしい。
雑草、奥が深すぎる。もしかしたら私が「あの黄色い花、いろんなとこに生えてるな。可愛いな~」などと無知に喜びながら見ているものは、種類の違う異なる花かもしれないわけだ。
春の多様性は、私が思っているよりも、もっともっともっと多様なのかもしれない。
大いに反省。
とりあえず、通勤路に生えている黄色い花が、コメツブウマゴヤシなのかコメツブツメクサなのか、きちんと特定するところから始めようと思う。
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